先日、時間が少し空いたので、隈研吾の設計で評判になっていた、南青山の根津美術館へ行って見たのですが、残念ながら、展示の入れ替えの為休館でした。
せっかくここまで来たのにと、ふと思い出したのが岡本太郎の記念館。
確かこの辺にと思って回りを見渡すと、そんなに遠くないところに、ブロックの壁にレンズ型の屋根の乗った建物が見えます。たぶん、と思っていってみると間違いなく岡本太郎記念館と言う看板が出ていました。
この建物は、確か坂倉準三の設計だったはず。いかにもそんな雰囲気が漂っています。
元々は、岡本太郎の自宅だったところで、門を入ると右側に彫刻がいっぱい並んだ庭が見えます。
雨の日だというのに、結構多くの人が来ています。入口でチケットを買うと、係の人が、写真撮影は自由ですと言ってくれたので、ちょっと嬉しかった。普通、美術館は撮影禁止だけれど、太っ腹と言うか、なんとなく岡本太郎らしいおおらかさがいいですね。
最初の展示室に入ると、いきなり岡本太郎の等身大の人形が迎えてくれる。ここは元は居間だったところのようで、テーブルが置かれ、彼の絵画や彫刻が所狭しと並べられています。その奥に天井の高いアトリエがあり、彼の製作の時の様子が偲ばれます。
2階では、1950年代に彼が撮影した写真を展示していました。当時の日本各地の風俗がわかる貴重な写真でした。岡本太郎の意外な一面と言う気もしますが、逆に岡本太郎と言う人は、表面的なイメージとは違って、かなりまじめな人だったのではないかとも思えます。
帰りに、もう一度庭をゆっくりと見ると、南国風な植物の間に色々な面白い彫刻が置かれています。
雨に濡れた植物の間に雑然と置かれた彫刻が、独特の雰囲気をかもし出していて、僕はこの庭が一番気に入りました。
とてもきもちが開放される美術館で、ぜひお薦めしたいスポットといえます