横須賀美術館再訪
土曜日は、大学の同窓会、女性フォーラムと言う、女性OBによる、横須賀美術館の見学会があり、男でもOKと言うことなので、参加してきました。

海から遠望
僕は、横須賀美術館へ行くのは、これで3回目になりますが、何時行っても良い美術館だと思います。
今回は、みんなで近くの料理屋さんで食事をしてから、海沿いのウオークボードを歩いて行ったのですが、海の景色と、ガラス張りの建物のコントラストが、とてもきれいです。

吹き抜け越しに地下展示室を見る
中に入って、地下からの吹き抜けに架かった空中廊下を渡っていると色々な音が聞こえてきます。後でわかったのですが、地下の展示室に、さまざまな音の出るオブジェが並んでいて、誰でも自由にこれを棒で叩いて、音を出すことが出来ます。
「ちょっと現代音楽の演奏者になったみたいだね」と言いながら、みんなで結構夢中になって叩いていました。

美術館の建築は、SANNAの金沢21世紀美術館あたりから、観客も参加するスタイルのものが出てきて、この横須賀美術館や、西沢立衛の十和田市現代美術館なども、アートに身近に接することで人気を呼んでいるようです。
美術に限らず、現代芸術は観客もクリエーターの一部と言う考え方がずい分前からあります。マルセル・デュシャンや、アンディー・ウオホール、音楽ではグレン・グールドなどもそのようなことを言っています。今まで、美術館がそれに追いついてゆかず四角い箱ばかりを作っていたところも有り、ようやく建築が追いついてきたといえるのかもしれません。
天井裏から海が見える
ガラス屋根越しに海を見る


この日、もうひとつ嬉しかったのは、ポップアート展が開催されていて、僕の好きな、ロイ・リキテンシュタインや、アンディー・ウオホールの作品が見られたことでした。

横浜中華街
帰りは、女性陣と分かれて、参加した男3人で、横浜の中華街で中華料理をつまみにビールを飲みに。夜の中華街は、ちょっと異国情緒があって良いですね。
美術と、おいしい料理と、贅沢な一日でした。
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category:建築
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羽根木の家、一年点検
土曜日は、羽根木の家の一年点検に行きました。

去年のまだ残暑のころに、引渡しを済ませて、施主夫婦と一緒にワックスを掛けた記憶があるので、丁度一年、早いものです。

建物、特に木造建築は、細かい不具合が最初の一年間出ることが多い。春夏秋冬と四季を通して、夏の暑さ、冬の寒さ、梅雨時の高湿度、暖房を入れている季節の空気の乾燥などを、体験して、木が乾燥、収縮を繰り返します。
その結果、ドアが閉まりにくくなったり、建具が反ったり、壁にクラックが入ったりと言う現象がおきることが有ります。これを一年点検で直しておくと、二年目からは、こういった現象がおきる割合がぐっと減るようになります。

玄関前外観
さて、一年ぶりに訪れた家は、玄関周りも全く汚れもなく、合板で作った玄関扉も、竣工当時の様子のままでした。

工務店の社長さんが先に来ていたので、早速家の中を一回り。普段の手入れが良いせいもあるのでしょうが、家の中はどこも一年前と変わらないようにきれいです。
壁のクラック、建具の歪みなどは全く見当たりません。
この家は、梁や根太、垂木などが、そのまま化粧で見えるようになっているのですが、その構造材と、壁の漆喰の取り合いにも、ほとんど隙間など空いていませんでした。
梁と壁の取り合い


普通、無垢の木を使っている場合、多少でも、そのような現象がおきるのですが、今回は、そのような所がひとつも見当たらず、工務店の社長さんもほっとした様子でした。

今年の夏の暑さの話題から、オール電化にした、電気代のことを聞いてみました。
8月の一番暑い時期、クーラーを目いっぱい使って、1万2千円/月と言うことで、冬の一番寒い時期に床暖房を使っている時で、1万3千円/月と言うことでした。暖房の時期の方が少し高いようですが、これで、全ての光熱費ですから、やはりオール電化は安いといえます。断熱がかなり効いていることもあると思いますが。
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category:住宅
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刷毛の江戸屋
今日は、ヘルメッツ・ラボの佐々木さんと大川さんから、オープンハウスの案内をいただいていたので、行ってきました。

場所は大伝馬町で、彼らの事務所のすぐ近くです。
この辺は、まだまだ昔からの老舗のお店が残っている所ですが、今回の建物も、江戸時代から続くハケ屋さんの店舗の改築と言うことです。
外観

ハケ屋さんと言うのも珍しいですが、その江戸屋さんと言う店の仮店舗を覗くと、書道の筆から、塗装用の刷毛、女性のメイク用のハケ、ビンを掃除するハケ、など用途を問わず、さまざまな刷毛が並んでいます。ハケと一概に言っても、ずい分色々なものがあるもんだと感心しました。

店舗内部

中に入ると、大きく改築工事をしたとは思えないほど、昔からあったようにしっくりしています。
佐々木さんに話を伺うと、当初の耐震診断の数値が0.27と言う低い値だったのを、1.0を超える所まで、耐震補強をして、断熱もかなりしっかりしているとのこと。
これで、商品が入ってきたら、古い老舗の感じが、そっくり再現されそうで、感心しました。
廊下

2階は、倉庫に使うということでしたが、白い壁と、柱、長押の黒っぽい色が、モンドリアン風でなかなかきれいです。特にデザインしたわけではなく、元の柱に塗装をしなおしただけとのことですが、日本建築の良いところが、出ているのかもしれませんね。
2階倉庫
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category:建築
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とりかえばや物語
とりかえばや物語

とりかえばや物語を読みました。
僕は、古典に詳しいわけではないのですが、なぜかテーブルの上に、息子の読み掛けの、この本があったので、読んで見ました。
もちろん、対訳付きで、正直に言えば、ほとんど対訳を読んでいたわけですが。
時々、原文のほうも訳がわからず読んでみるのですが、訳がわからないながらも、この時代の文章は、リズム感がとてもよいですね。

話は、平安時代後期に書かれたようですが、舞台はそれよりも200年ほど昔になっています。
左大臣家に生まれた、兄と妹が主人公です。兄は物静かで女性的な性格、妹は活発で男性的な性格で、父親は心配しますが、大人になっても返ってその傾向が強くなります。
結局、妹は男装して、宮廷に上がりますが、才気活発な為に、あれよあれよと言う間に出世して、右大将にまで上り詰めます。兄は、女装して東宮に使えるようになりますが、絶世の美女として、周囲の男達の憧れの的となります。

二人とも、性を偽って世に出たために、さまざまな事件がおきるのですが、最後には人に知られないように、兄と妹が入れ替わって、全ては上手く納まり、兄は関白の位にまでなり、妹は帝の后に納まることで、話はめでたく終ります。

100年近く昔の話だというのに、読んでいて不自然な所は無く、今も昔も人間は代わらないものだと感じます。もっともこの時代の貴族は、色恋のことしか考えていなかったのかと、あきれる所も有りますが、元々が、貴族の女性達のためにかかれたものだということなので、現代の女性が、恋愛小説に夢中になるようなものと思えば、納得できます。

対訳は、小説家の文章ではないので、直訳風で、読みにくいところもありますが、中村真一郎、田辺聖子など、の書いたものもあるようなので、今度はそちらを読んでみようかと思っています。
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地盤ボーリング調査
昨日は、設計中の根岸の現場で、地盤ボーリング調査を行っているので、様子を見に行ってきました。

木造住宅の場合、スエーデン式サウンディングといわれる、簡易調査で良いのですが、今回は、鉄筋コンクリートで計画しているので、より綿密な調査が必要になります。

ボーリング調査

やぐらを組んで、直径が8cmほどのロッドを回転させながら、打ち込んでゆきます。途中で、土のサンプルも取っておきます。
まだ住んでいる家でやるので、場所の確保が大変です。玄関前にアプローチのスペースがあるので、ここにやぐらを組んでいるのですが、人の出入りも出来なくなります。この家の場合、もうひとつ出入り口があるので、まだ良いのですが、この状態で2日かかります。

設計中に、基礎の設計の為には、どうしても地盤の資料が必要になります。
今回の場合、特に、区役所で調べた近隣のデータでは、杭が必要になるか、べた基礎で行けるか、微妙な所なので、正確なデータがどうしても必要です。

採集した土の試料は、後から試験施設へ持って行き、地耐力の試験をしたり、液状化を起こさないかどうかの試験なども必要になります。
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category:建築現場
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根津美術館
昨日は、大阪より友人が出てきたので、前から行きたいといっていた、南青山の根津美術館へ行きました。

僕は日本美術にそんなに詳しいわけではないのだけれど、友人のY君は、最近日本画、陶器、仏像に凝っているようなので、大阪を出るときから楽しみにしていたとのこと。
根津美術館は、建築家の隈研吾さんの設計で、昨年立て直されたので、それを見るのも楽しみのひとつですが。

アプローチ
門を入って、建物に添って長いアプローチが有り、ここは大きく伸びた庇の下になっているので、昨日の雨でも笠無しで歩けます。壁に丸竹を張って、塀の側にやはり竹を植えている、このアプローチはなかなか良い感じです。やはりアプローチは長い方が、期待感が高まるようで良いですね。

2階より1階ホールを見下ろす
受付を入ると、広いホールで、庭を眺めながら、収蔵品の仏像が観賞できるようになっています。壁や、天井、いたるところに竹の合板が使われていて、比較的安価な材料で、日本的な雰囲気を出すようにしているようです。

各展示室では、書、絵画、陶器などの収蔵品の一部が展示されていますが、一番期待していた、尾形光琳の「燕子花図屏風」がありません。実は常時展示しているわけではなく、今年の展示は6月に終ってしまったとのこと。これを楽しみにしていた僕と友人はがっかり。

庭よりの外観
外に出て、庭から建物見ると、瓦の大屋根に、普通は銅板で葺く下屋の部分をメッキの鉄板で作っているところが、面白い。

木々の鬱蒼と茂った庭
広い庭には、点々と茶室があるので、雨の中をしばらく散歩しました。
庭は、樹木がいっぱいに茂っていて、日本庭園としてはもう少し整理した方が良いのかもしれませんが、僕は、この感じは好きです。とても都心とは思えない、鬱蒼とした山の中に入り込んだような気分になれます。

別館カフェ

お昼近くなり、ちょっと疲れたので、別館になっているカフェで食事をしました。
この建物は、雑誌の写真で見たときに気に入っていたもの。壁や天井が、タイベックと言う、木造住宅などで使う透湿通気シートを使っていて、トップライトから入った光で、天井が光るようになっている。これも安価な材料で、面白い効果を出しています。ただ、壁にまで張ってある、タイベックが、写真で見たときよりも平板な印象で、少し違うかな。
やはり建築は、実際に中に入って見てみないと解らないものですね。
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category:建築
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国立新美術館
外観1

土曜日に、国立新美術館で開催されている、マン・レイ展を見に行った話を昨日は書きましたが、今日はその国立新美術館の建築について、一言。

外観2

国立新美術館は、建築家の黒川記章の設計で、3年前に出来上がりました。
僕は、出来上がってすぐに、外からだけ見に行ったのですが、その時は、よく解らない建物と言う印象でした。なぜガラスの壁が複雑に曲がっているのか、そのガラスがルーバー状に廻っていて、透明性を殺いでいるのか。
元々、黒川記章と言う建築家がよく解らない。初期の中銀マンションだけは、メタボリズムの理論をそのまま体現していて、迫力があってよい建築だと思うのですが、それ以降で印象に残っている作品があまりないような気がします。

ところが、今回、この美術館の中に入って、しばらく入るうちに、なかなかいいじゃないか、と言うよりも、帰るころには最近見た建築の中でも、ベストに入るような気がしてきました。
ホール見下ろし
この美術館のホールはかなり広い。その巨大な空間に、多くの人々が美術を観賞した後の余韻を楽しんで、思い思いに、のんびり歩いたり、座って話しこんでいる様子がとても良い。
あの、くねくね不思議に曲がったガラスの壁が、中にいる人間に対して、とても優しい。最近のガラス建築のように、尖った、鋭さ、純粋さが無い所がかえって良い。
このガラスは、中と外をつないで、景色を眺めるというよりも、純粋に光を満たすだけの装置に見えます。
もうひとつ気が付いたのは、これだけ巨大な空間で、大勢の人がいるのに、音が静かなことです。たぶん、ガラスの襞が、音を吸収して、反響を制御しているように思えます。だから、1人で、カタログを見ながらのんびり座っていても、ゆったり落ち着いた気分になれます。
カフェと吹き抜け


黒川記章と言う人は、ずい分理論家として知られていますが、実は人間にとってやさしい建築のあり方がよく解っていた人だったのではないか、と思いました。
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category:建築
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マン・レイ展
マン・レイ展

六本木の新国立美術館で、マン・レイ展が開かれています。

前から行こう行こうと思っていたのですが、そろそろ終りそうだというので、あわてて、土曜日の夕方に行ってきました。

僕は、ずっとマン・レイと言う人はフランス人だと思っていたのですが、実はアメリカ人で、アメリカとフランスの両方で活動しています。
展示はその活動時期と場所によって、4つに分けられています。
第一期が、ニューヨークで活動を始めた、1921年まで。第2期がマルセル・デュシャンの勧めでパリに拠点を移した1921年から1940年まで。第3期が第二次世界大戦の影響でアメリカに戻ってカリフォルニアで活動していた時期。そして再びパリに戻った1951年から、亡くなる1976年まで。

マン・レイは、写真家としてのイメージの強い人ですが、今回の展覧会で、その絵画も広く展示されていて、興味深いものが有ります。といっても、やはりパリに最初に渡った時期の写真には興味を惹かれるものが数多く有ります。
彼は、最初デュシャンの作品製作過程の写真を頼まれ、その後その他のダダイスト、シュールレアリストたちの作品を撮って、そこから影響を受けているように見えます。
又、同時代の芸術家達のポートレイト、同業の画家だけでなく、サティーや、ストラビンスキー、ダリウス・ミヨーなどの音楽家、へミングウエイ、ジャン・コクトーなどその時代を彷彿とさせる写真が多くあるのも、見逃せない所です。

マン・レイは芸術作品の一品性に異を唱えて、自分の作品を何度も再生産したというあたりは、後のポップアートの作家達にも大きな影響を与えているようにも見えます。

思ったよりも、大きな展覧会で、3時半頃に入ったのですが、閉館になる6時まで、たっぷり楽しめました。
ぜひお薦めの展覧会ですが、東京は13日(月)で終ってしまいます。その後9月28日からは大阪国際美術館で11月14日まで開催されるようなので、そちらでもどうぞ。
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category:日記
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階段色々
前回、階段は面白いと言うことを書いた後で、今までに設計した家の階段を思い出して、写真を調べてみた所、結構色々なバリエーションがあって面白いので、並べて見ました。

吹き抜け階段
これは、吹き抜けに掛った階段で、段板だけが木で出来ていて、蹴込みの部分は壁と同じく漆喰を塗りまわしているもの。

鉄砲階段
これはシンプルな、真っ直ぐな階段(いわゆる鉄砲階段)。今の真ん中にあって、蹴込みガ無しで、スケルトンになっているものです。

パイプ階段
これは、鉄の角パイプを組んで作った階段で、段板の部分が透明なポリカーボネードで出来ている。この上、3階の屋根に大きなトップライトを設けて、3階から1階まで光が落ちるようになっている。

1/4円階段
これは二世帯住宅の共用玄関にある1/4円を描く、ガラスブロックの壁に沿った階段。やはり階段室の上に大きなトップライトがあり、ガラスブロック越しに光を廻すように考えている。

既存改修階段
これは、鉄骨系メーカーハウスのリフォームで、階段は元からあるものに白いペンキを塗っただけのもの。周りの壁を全て取り外して、ガラスブロックで囲んだだけで、雰囲気が元とは一変しています。

シルエット階段
乳半のツインポリカーボで囲った階段。この上のペントハウスがガラス張りなので、たっぷり落ちてくる光が、キッチンに廻ってくるようになっている。階段とそこを降りてくる人がシルエットで見えるのが面白い所。

子供と親をつなぐ階段
これは3階の子供室へのスケルトン階段。吹き抜け越しに子供達の様子が、下のキッチンのお母さんに解る様になっている。階段横の壁が子供達の本箱になっている。

こうやって自分の設計した階段を見てきて、共通項があることに気が付きました。階段を通って光がどのように回ってくるかと言うことをいつも考えているようです。
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category:未分類
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階段は面白い
僕だけではないと思うけれど、住宅を設計するときに、階段に凝ると言う人は多いはずです。有名な建築を見ても、必ずといっていいほど、良い建築は階段のデザインも素晴らしいことが多いと思います。

今回のクローバーハウスでも、階段には、ちょっと見ただけでは気がつかないかもしれませんが、色々と工夫をしてみました。

居間から見る階段
ひとつは、踏み板と蹴込み板(段の立ち上がりの部分)を、同じ厚さの集成材にしています。普通は踏み板を厚く、蹴込み板を薄くするのですが、居間側から見たときに厚みをそろえた方がきれいな為です。同じ理由から、踏み板の先端と、蹴込み板をぞろでそろえています。

宙に浮いた一段目

もうひとつ工夫しているのは、一段目を、壁から一枚踏み板が飛び出すような形にしていること。一段目は宙に浮いているような形で、少し軽快な感じになったのかなと思います。
ただ、後からちょっと気になったのは、この一段目にも巾木を付けたのですが、これはない方がよかったのでは、と自分では思っています。現場で大工さんと打ち合わせのときに、このような指示を自分でしたのは間違いないのですが。
これで、一段目だけが独立している感じが少し弱くなっているように感じます。
やはり、出来上がってみないと気がつかないところもあるのですね。反省。
機能的に問題があるわけではないのですが。
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category:住宅
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