涼しい家の造り方
梅雨の中休みとはいえ、連日猛暑日が続いています。

今年は、電力不足が懸念されて、冷房を控えめにするようにと盛んに言われています。
でも、今年だけの問題ではなく、ずいぶん前からエネルギー消費量を減らすべきなのは解っていたはずです。今回の震災をきっかけに否が応でも我々の生活自体を根本から変えてゆかなくてはいけないところに来たように思います。

まず、身近なところというか、自分の仕事に直結する問題として、冷房に頼らずに涼しい家の造り方を、考えてみたいと思います。
すでに今まで、さんざん言われてきたことかもしれませんが、改めて整理してみました。

1.屋根の断熱と通気をしっかりと確保する:屋根だけでなく壁の断熱も大事ですが、夏の暑さに対しては屋根が 大 事になります。
2.家の中に日射を入れない工夫をする:窓の外側にブラインドを付けたり、LowEガラスを入れるなどの方法もありますが、一番良いのは、屋根庇を深く出すようにすること。太陽高度の関係で、夏の日を遮り、冬の日差しを取り込むことを、何の装置も使わずにオートマティックにやってくれる。こんな簡単で素晴らしい方法を使わない手はありません。
3.南北両方に窓を開けて風の通り道を作る。
4.なるべく庭に植物を植える。少なくとも庭をコンクリートで固めて、雨の浸透、水分の蒸発を妨げるような作りにはしない。これは一軒の家だけの問題ではなく、町中皆が緑を増やすようにすると効果的なのですが。行政でも、庭の緑化に補助金を出しているところが多いので、調べて利用しましょう。

我田引水ですが、我が家はこの季節でもかなり涼しく生活ができ、いまだに居間と寝室にはクーラーを入れていません。
夏の朝の光

一つは、周りにまだ緑の多い環境に助けられているところもあるのですが、南側の庇が1.8mほどあり、デッキの先の方まで影ができることが大きいと思います。
寝る時も、寝室の南と北にある窓を開けて寝れば、相当暑い日でも寝苦しさを感じません。

窓を開けて寝ることに、抵抗を感じる人もいるかもしれません。
アルミパンチングメタルの雨戸

今年の春に、リフォームしたお宅では、バルコニーの先に、5㎝ほどの穴の開いたアルミパンチングメタルで雨戸を作りました。夜はこれを閉めれば、内側のサッシは全開にしていても、防犯をしたうえで風通しもできるというものです。
いろいろ工夫を凝らして、クーラーに頼らない生活を心がけたいものです。
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マンションリフォーム-目白の家
今年の春に工事を行った目白のマンションリフォームの現場は、5月に工事が終わったのですが、先日やっと写真を撮ってきました。

リビングからキッチン方向を見る
この写真はリビングからキッチン方向を見たものですが、このリビングは前回5年前に工事をしたものです。
寝室として使っている和室は、戸襖を取り払い、光が透過するように障子を入れました。

ダイニングルーム
4畳半ほどの部屋の壁を取り払い、食堂として使うように改装しました。壁と天井はビニールクロスをはがして、沖縄の月桃から作った月桃紙を使っています。月桃は一年草なので環境の負荷が少なく、調湿効果もあるといわれています。柔らかいオフホワイトの色合いも気に入ってよく使っている材料です。

赤いキッチン
キッチンは、思い切って赤のメラミン化粧板で作ってみました。扉の縁の部分だけ無垢の木を見付けが7mmになるように張っています。家具屋さんと相談して、モワビという木を使ったのですが、面白い木目が出ていて、お施主さんにも気に入ってもらいました。

食器棚
キッチンに続く食器棚は、すべて引き出しにしてマカバの木で作ったものですが、これは5年前の工事で作ったものです。

洗面室
今回は水回りのリフォームということで、洗面室と浴室も改装しました。浴室は、防水の関係でユニットバスを使いましたが、洗面室の方はすべて家具工事で作り直しました。
狭いスペースなので、洗濯機をなるべくコンパクトに納めようと、マルバーというイタリア製のビルトインタイプのものをはめ込むようにしました。

この家のご主人はイタリアの方なのですが、デザインや色の感覚がちょっと日本人と違って、なかなか良い体験になりました。
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category:住宅
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仕事のBGMは?
新しいパソコン

最近仕事用のパソコンを買い替えました。

今までのパソコンは8年ほど前に買ったものなので、メモリーが足りなくなり、遅いだけでなくちょっと複雑なことをやるとすぐフリーズするので何とかしなくてはと、だいぶ前から考えていたのですが、勿体ないだけでなく、買い替えて、いろいろ設定をするのが大変なので、ついつい先延ばしにしていたものです。

新しいパソコンは、CPUの能力、メモリーも格段に良くなって、何をやっても早いこと、それにハードディスクメモリーも大きいので、なんでも気にしないで放り込めます。
しかし、設定にはやはり苦労しました。仕事の合間を見ては、少しずつ調整して、やっと先週あたりから依然と同じ環境で仕事ができるようになりました。

前のパソコンは、半年ほど前にハードディスクを軽くしようと、使わないアプリケーションを削除しているときに、間違ってサウンドドライバーを削除してしまって以来、音が出なくなっていました。
久しぶりに、パソコンで音楽が聴けるので、スピーカーをアンプ内蔵型のものに変えてみたところ、結構良い音がするようになりました。
半年ぶりにAccuRadioにアクセスしてみると、だいぶページが変わっていて、Texturesというページを見つけました。仕事に最適と書いてあり、要するにBGM用のチャンネルのようで、環境音楽やNewAgeなどを聞けるようです。

というわけで、今日はこれを聞きながら仕事をしています。あまり邪魔にならずに、仕事のバックに流すには、なかなか快適です。
でも、毎日これを聞いていると飽きるかもしれませんね。AccuRadioには、ジャズもロックもあるので、時々変えながら楽しもうと思っています。
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category:日記
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根岸の家-2階壁配筋検査
今日は午後から根岸の現場へ、2階の壁の配筋が終わったので、配筋検査に行きました。

3週間ほど前にコンクリートを打設した、1階部分は型枠も外れて、コンクリートの状態が見えます。この建物はコンクリートの打ち放しなのですが、きれいな肌のコンクリートが見えています。
入口回りコンクリート打ち放しの壁

内部では、壁の型枠は外していますが、3階の床にあたる部分の型枠はもう少し強度が出るまで外せないので、型枠とそれを支える仮設のスチールパイプの柱が立っていて雑然としています。
サッシを取り付ける開口が見えています。
内部開口回り

2階の配筋は、1階の時にも注意をして、鉄筋職人とも打ち合わせ済みなので、大きな問題もなく、細かいところの直しがある程度でした。
2階壁の配筋検査風景

2階、3階は子供世帯のメゾネット住宅なので、内部階段の部分の型枠が階段状になっています。ここに、これから型枠と鉄筋が取り付けられるようになるわけです。
階段部分型枠
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春の戴冠
春の戴冠

辻邦生の長編小説「春の戴冠」を読み終わりました。

これは、15世紀後半のフィレンツェ(本では古い呼び方のフィオレンツァが使われている)を舞台に、サンドロ・ポティチェルリの思い出を、親友の古典学者、フェディゴが回顧録という形式で書き綴るという形をとっています。
同時に、コシモ・デ・メディチが基礎を作り、ロレンツ・デ・メディチの時代に花咲いたフィレンツェがやがて、衰退の兆しを見せ、サボナローラの狂信的な運動に巻き込まれてゆく歴史を描いた、文字通りの大河小説でもあります。

ポティチェルリの「春」「ビーナスの誕生」は誰でも知っている名画ですが、僕は実物を見るまで、なんとなく甘ったるいきれいなだけの絵だと思っていました。ところが、ずいぶん昔に、ウフィツィで初めてこの絵を見たとき、美術全集で見るのとあまりに違うので驚いた覚えがあります。実際の絵は、美しいだけでなく、意外と陰があって深みのある絵でした。
そんな印象がどこから来るのか、長い間疑問に思っていたものですが、この本を読んでその理由が初めてわかりました。
ポティテェルリは、同時代の画家には珍しく、ここにも出てくるプラトン・アカデミアを主宰していたギリシャ古典学者のフィッチーノに傾倒して、絵画の裏にあるものの本質をどのように表現するかについて、ずいぶん悩んだ人のようです。その結果、次第にサボナローラの思想にのめりこんで、晩年には全く絵を描かなくなってしまうのですが。

この小説のもうひとつの主題は、ルネッサンスというローマ・ギリシャの古典主義と、中世的キリスト教世界の対立にあります。
そのことは、ロレンツォとサボナローラの対話の中に的確に描かれているのですが、多神教的な人間のすべてを包容する世界と、一神教の厳格でかたくなな世界といってもよいと思います。
この辺は、辻邦生の有名な小説「背教者ユリアヌス」を彷彿とさせるものがあります。

分厚い文庫本が4巻まである長い小説で、読むのみ時間がかかりましたが、読み応えのある作品で、ルネッサンスの歴史、美術に関心のある人には是非お勧めの本だと思います。
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アジサイの季節
アジサイの季節

アジサイの花

毎日梅雨らしいお天気が続いていますが、我が家のアジサイもすっかり色づいて、緑の濃くなった木々の中で、そこだけ華やかな色合いになっています。

額アジサイも咲きました

すぐそばにある額アジサイも花が咲きそろいました。

タイサンボク

しばらく前から、タイサンボクも順番に花をつけて、庭中が良い香りに包まれるようになりました。
タイサンボクの白い花
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内外装材活用シート
内外装材活用シート

一年ほど前から、設計仲間7人で「内外装活用シート」という本を作っています。住宅の設計をするときに、建材の選定に迷った時に参考になるようにと、実際に住宅の設計を普段やっているときの視点で選んだ建築材料の本です。

今月中に発行するということで、最後のゲラ刷りのチェックに追われています。出版社から山のようなゲラ刷りが送られてきて、朝から、原稿の読み込みをしているところです。
本当は年明けごろに出す予定だったのですが、我々の原稿がなかなか進まず、ずるずる伸びていたのですが、編集のHさんから何が何でも6月中に出しますという厳しい言葉があり、この二か月ほどは、原稿に追われる生活をしていました。

なんでこんなに遅れたのかというと、何しろその分量の多いこと。
一軒の住宅を作るのには何百という部品、建築材料が使われますが、さらにその種類も多岐にわたっているために、そのすべては無理としても、ある程度網羅すると7人で分けても相当の分量になります。
分量だけでなく、実際の設計に使うとなるといい加減なことは書けないので、いろいろと調べるのにも時間がかかります。さらに、中に挿入する写真や、表、図面などをそろえるのにもかなりの手間がかかりました。

でも、朝から通してゲラ刷りを読んでいると、良い本ができそうに思えます。
住宅の設計で使う建材は、ひとによってお気に入りの定番が違っていて、僕が良く使っているものを、ほかの人が知らなかったり、逆にほかの人の原稿を読んでいると、僕の知らないこともあったりします。
この一年間、この本を作るために、いろいろ調べまくったのが、良い勉強になりました。
またここでも紹介するつもりですが、本屋さんの店頭に並ぶのが楽しみです。
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Tシャツコンペ審査会へ
土曜日は今、保存とリノベーションの運動をやっている、法政大学55/58年館をテーマにしたTシャツのコンペの審査会に行きました。

先月募集をして、全部で72の応募案がありました。これを一週間ほど前から、市ヶ谷の法政キャンパスに展示して、一般の人からも投票を募っていたのですが、この日は4人の審査員を招いての公開審査会です。
審査風景

一次審査では各審査員に5枚のシールを、気に入った案に張ってもらい、15作品が残り、次いで二次審査で6作品まで絞られました。
応募作品

さらに三次審査を行ってほぼ一位が決まりそうになったのですがここで問題が。
徐々に絞られてきて、一番良い案が残ったはずなのですが、僕も含めてみていた人たちから、ちょっと違うのではないかと異議が出たのです。どう見てもあまりよくない、この時点で点の入っていないほうにもっと良いものがあるような気がします。
そこで、見学者を含めて全員で挙手で決めることになり、大逆転が起こりました。
手を挙げて最終決定

コンペの審査は不思議というか、面白いというか、審査員が消去法で選んでゆくと、必ずしも良いものが残るとは限らないで、敗者復活戦で良いものが決まるということでしょうか。
結果的にみんなが納得して、グランプリが決まりました。賞金6万円も出るので、近いうちに授賞式も行うつもりです。
このTシャツはこれから商品化するのですが、Tシャツを作って、賞金も払うと我々の活動資金はほぼゼロになってしまいます。何とかTシャツをいっぱい売って、資金を増やさなくては。
実は、このコンペに僕も応募していたのですが、見事第一次審査で落ちてしまいました。まあ、参加することに意義があるということにしておきましょう。
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日光戦場ヶ原

昨日の日曜日は、息子と二人で日光までドライブしました。
せっかくなので、途中で高速道路を降りて、渡良瀬渓谷に添って足尾経由で一般道を行きました。この道は、今頃は新緑がきれいで、僕のドライブの定番コースになっています。東京では、もうすっかり緑の色も濃くなっていますが、少し山に入るとまだ新緑のきれいな緑色を楽しむことが出来ます。

途中、黒保根村の道の駅で、食事と買い物。地元産のそば粉を使ったと言う蕎麦と、やはり地元産の野菜、山菜の天ぷらが美味でした。
黒保根道の駅の野菜販売所

販売所で、地元の野菜を色々買い込みました。安いだけでなく、新鮮でおいしいものが多いので、ここの所道の駅で野菜を買うのが、ドライブの楽しみになっています

いろは坂のカーブを楽しんで、中禅寺湖へ出ると、日曜日だと言うのに人はまばら。やはり原発事故が影響しているのでしょうか?ここまでは関係ないと思うのですが、風評被害だとすれば、地元の人はずい分迷惑なことだと思います。

その後、戦場ヶ原まで行き、湿地帯のボードウオークを通って、一時間ほど散歩を楽しみました。こちらは、中禅寺湖と違って、結構大勢の人が来ていました。
戦場ヶ原ボードウオーク

観光のスタイルが、自然を楽しむ形に代わってきているということが言えるのかもしれませんね。
バードウオッチングを楽しむ人
釣りをする人

大きな望遠鏡でバードウオッチングを楽しむ人、腰まで水に浸かって釣りをする人、望遠レンズをつけた一眼レフカメラを抱えた中年の夫婦など、思い思いに自然を楽しんでいるようです。

倒木の根

途中で見つけた、倒木の根が面白い形でした。
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根岸の家―配筋検査、コンクリート打ち
昨日は根岸の家へ、配筋検査に行き、今朝はコンクリート打ちに立ち会ってきました。

2階床の配筋作業風景

今回は、2階の床の配筋までが出来た所で、事務所としての検査と、指定検査機関の中間検査がありました。
床の配筋と、1階の壁の中に入っている梁の鉄筋、2階に壁に立ち上がる鉄筋などを、検査します。
床の配筋詳細

一部配筋の間違いがあったりして、検査機関からも指摘されましたが、午前中に全て直せると言うことで、写真を撮って、午後から届けることで解決しました。

今朝は朝早くから、現場でコンクリートを打設していました。

2階には、コンクリートを圧送するホースを操る人、バイブレーターと言う振動でコンクリートを型枠の中に送り込む作業をする人、そして昔ながらに、竹の棒で壁の中のコンクリートを突く人などいます。
コンクリートポンプ車

この写真では見えませんが、下では木槌で壁の型枠をたたいている人が3人ほどいます。
この建物はコンクリート打ち放しなので、コンクリートの仕上がりが命。コンクリートがきれいに、むらなく打ち上がるように、色々な方法で作業を進めます。

コンクリート打設風景


コンクリートは、事前に配合の割合を書類で確認しておいたものをミキサー車で運び、ポンプ車を通して、写真のようなブームの先についたホースで、上まで圧送します。
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トロッタの会

この間の日曜日に、木部与巴仁さんに案内を頂いた、トロッタの会の演奏会に入って来ました。

木部さんとは、55/58年館の保存運動を通して偶然知り合ったので、このトロッタの会も初めてでどんな演奏会なのかよく知りませんでした。
送っていただいたパンフレットを見ると、現代音楽を中心に多彩な音楽で、演奏家も大勢で声楽の人もいます。そのうちの詩をほとんど木部さんが書いていて、音楽に合わせて、本人が詩を歌うとあります。
詩を歌うと言うのがどんなものなのか、興味のあるところです。

現代音楽と言うと無調の難しいものをつい考えてしまいますが、この日演奏された音楽はどれも、感情移入のしやすい、聞いていて楽しいものでした。
それは、作曲の方の考え方もあるでしょうが、演奏会自体に、音楽を楽しんでもらう為の工夫がちりばめられていて、観客が楽しめたのではないかと思います。
木部さんの「詩を歌う」も演劇的な要素もあって楽しめます。
最初に演奏された、ロルカの採譜による「スペインの歌」では、ギター、弦楽四重奏の伴奏で木部さんが独唱したのが印象的でした。

最後に、東日本大震災のために、木部さんが作詞した「たびだち・北の町」を観客も参加して皆で歌ったことも、とてもよかったと思います。

スコットホール
会場は早稲田奉仕園のスコットホールといって、僕の事務所の近くなのですが、この会場が又とてもよかった。
イギリス風のレンガ積みの壁を持つ建物ですが、説明を見ると、大正時代の建物で、原案がウイリアム・ヴォーリーズ、実施設計が今井兼次、内藤多仲が現場監理をしたとあります。そうそうたるメンバーです。
小さなホールですが、親しみの持てる空間で、このような演奏会にはぴったりの場所だと思いました。

スコットホール内部
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