山口蓬春記念館(葉山)
先日、仕事で逗子まで行った帰りに、葉山まで足を延ばして山口蓬春記念館へ行ってきました。

山口蓬春の絵を見ることもありますが、仕事柄やはりお目当ては、建築家吉田五十八の設計した建築です。
この建物は、戦後山口蓬春が仕事場を兼ねた住まいとして買った家を、吉田五十八が改築、増築したものです。
山口と吉田は芸大時代の同級生で、山口がこの家を買う時にも、良い家だと勧めたそうです。昭和23年に古い部分の改築を行い、28年に洋室の画室を増築しています。

居住部分の和室

廊下の障子窓

古い方の和室部分は、いわゆる現代数寄屋で、今までの数寄屋にこだわらない吉田五十八ならではのディテールの工夫があちこちに見えます。一言でいえば、繊細にして大胆。
障子のランマは天井いっぱいにして枠なしで納めるなど空間の透けるディテールが散見されます。

増築された画質

増築された画室は、洋室を数寄屋で作るという試みだと思われます。
南側は天井いっぱいのガラス戸で、庭の緑を取り入れています。天井高が3mほどあるのに、木製の建具の桟見付けは45mmほど。これはほとんどスチール建具のスケールですが、この建具の細さが、この空間にとって大事なことが良くわかります。
ふと、メキシコの建築家、ルイス・バラガンの自邸、居間の窓を思い出したのは、あながち見当違いではないでしょう。

南側からの外観

外から見ると敷地の傾斜によって、南側は高床になって、先ほどの大きな窓が庭の緑を映しています。

画室の北側にも,採光のための大きな窓がありその外の裏庭が、とても美しい庭でした。
裏庭

ここを歩いていると、目の前をウズラが横切ってゆきました。まるでそのまま日本画の題材になりそうと、一人でついニヤニヤしてしまいました。
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スリバチ学会の街歩き
土曜日はスリバチ学会の街歩きに参加してきました。

下落合から目白にかけての妙正寺川沿いの谷を巡り歩くという企画で、僕の事務所からも割と近いので午後から参加しました。
階段下の街並み

目白から西に延びている目白通りとその南を流れる妙正寺川は高低差が大きく割と急な斜面になっています。妙正寺川が谷で、目白通りは尾根道になっているわけですね。東京にはこのような道、地形が数多くあります。

登りの階段道
一行は30人ぐらいで、道や建物を見ながら、ああだこうだと薀蓄を傾けて歩いているので、知らない人から見たらかなり不思議な集団に見えることでしょう。

谷を下り、山に登り歩いてゆくと、坂道だけでなく階段の道も多く見かけます。

チョークで絵を描いて遊ぶ子供たち
階段を上った上の道では、子供たちが道路に色チョークで絵を描いて遊んでいました。
車が通りぬけられないために、子供にとっては格好の遊び場になっているのですね。

薬王院脇の階段道
薬王院の脇の階段道は高低差が大きいだけでなく、曲がりくねって降りてゆくために空間が見え隠れしてとても楽しい道です。

道端の石仏
その途中に小さな石の仏様があって、花が添えられているほほえましい風景に出合いました。
坂の多い街並みは、古い街の姿を残しているだけでなく、都会離れしたのどかな風景を見せる場所でもあるように感じました。

1時半ごろから3時間ほど歩きましたが、くたくたに疲れたのは、ただの街歩きではなく、坂を上ったり下りたり、谷間を探しながらの行程のせいですが、他の人たちは午前中から歩いていることに脱帽です。

おとめ山公園のネコ

最後のおとめ山公園は、また深山の中のような静けさで、猫が迎えに来てくれました。
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フランス料理に挑戦
2カ月ほど前に、仕事仲間の集まるパーティーで、たまたま料理の先生にお会いして、何人かの仲間が酔った勢いもあって、一度料理教室に参加しようということになりました。

その話がやっと実現することになって、昨日参加してきました。参加者は僕を含めて、男2人女性1人の計3人だけでしたが、おかげで先生から丁寧な指導を受けることができました。

最初に作って冷蔵庫に入れておけるデザートの「クレームブリュレ」、次いで「栗のポタジュスープ」、前菜の「さんまのマリネ」、そしてメインディッシュの「鴨のポアレ、オレンジソース」の順に作ってゆきます。

サンマの皮のはずし方
カモの薄皮を丁寧にとる

サンマの小骨の抜き方、鴨肉の脂に包丁を入れる方法、焼き具合をチェックする方法等々、プロならではのノウハウを教えてもらうだけでなく、素材をどこで買えばよいか、調理器具の入手方法など、貴重なことを教えてもらいました。
普段見かけない野菜や、調味料など、材料の調達に困ってあきらめてしまうことって意外と多いですよね。

クレームブリュレのカラメルをバーナーで焼いている

クレームブリュレのあの表面のパリッとしたカラメルを作るのに、後から乗せた砂糖をバーナーであぶるというのは、新鮮な驚きでした。調理用の特殊なバーナーということで、最後に参加者一同でバーナーの注文をお願いしてしましました。

最後に出来上がった料理を、ワインとともにいただいて、大満足の料理教室でした。
前菜のサンマのマリネ
メインのカモのポアレ、オレンジソース

もし興味のある方は、「ラ・ターブル・ド・エム」へアクセスしてみた下さい。
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根岸の家―造作家具
昨日は午後から台風の中、根岸の現場へ行ってきました。

昨日は、これから建具を制作する建具屋さん、まだまだ金属工事が続いている鍛冶屋さん、
大工さん、板金屋さんと打ち合わせをしました。

ランバーコアで収納を製作中

大工さんは、作り付けの収納などの造作家具を作っていました。
住宅の工事の中で、家具は家具屋さんに頼むものと、大工さんが作るものがあります。
すべて家具屋さんに頼んでもよいのですが、家具屋さんが作るよりも大工さんが作る方が安いので、大工さんが作れるものは、大工工事としています。

では、大工さんが作れる家具、または家具屋さんでないと難しいものとは?

①比較的形が単純なもの(引出が付くものは大工さんでは難しい)
②シナランバーコア、または合板で作れるもの(シナ以外のナラやタモなどの合板を練り付ける場合は、大工さんがその道具を持っていない場合が多く、手間がかかるので家具屋さんに頼んだ方が良い)
③扉の取り付けは、建具屋さんに頼むようになるが、比較的大きな単純な扉が向く)

以上でしょうか。

引き戸レールを取り付ける溝

写真の家具は、天井いっぱいの大きな収納なのですが、引違の扉を上から吊るようにしています。建具とレールは建具屋さんが取り付けるため、レールを埋め込む溝までを大工さんが作っています。
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土地選び
昨日は神奈川県の逗子市へ、新しく設計を始める予定の住宅の土地を探しにゆきました。

あらかじめお施主さんが、地元の不動産業者からもらった土地のパンフレットが6カ所あり、車で順番に見て回りました。

逗子というところは、海水浴場があって海が有名ですが、平らな土地が少なく、海から少し離れると丘や山がつながる土地になります。見に行ったところもみんな斜面の土地でそれなりに魅力があり、既に決まっていて、この土地で設計してほしいと言われても、問題のない土地ばかりでした。
そんな中で、いろいろな条件を考えてゆくと二つほどの土地に絞られてきます。

最初に見た土地は、北側の山の斜面をだいぶ上ったところにありました。道路を挟んで北側が公園になっていて、その向こうに下の街並みとその向こうの山が見えて、とてもよい景色です。道路に面して車を3台ほどおけるスペースがあって、そこから4mほど階段で上がったところに敷地があるので、さらに眺望が開けて魅力的な景色を見せます。
すでに頭の中で、ここから駐車場の上にキャンチで建物を飛び出させて、この眺望を中に取り込み、その分南側の庭を広くして・・・・・とプランがよぎってゆきます。
でもしばらく考えているうちに、何か少し違う、と思い始めます。つまり景色のよさにプランが引っ張ってゆかれることに疑問を感じます。住宅として大事なものがここでは希薄になりそうな気がするのです。

もう1件の土地は、平坦な土地で露地状の敷地の奥に三方を住宅に囲まれて、東側が山の急な斜面が迫っています。ここは、先ほどとは違って景色が良いわけではありませんが、この囲われ感がなぜかホッとした感じがします。南と東には家がありますが、こちらが一段高いので、日当たりも悪くなさそうで、プライバシー的にもよさそうです。そして何よりも、お施主さん家族の雰囲気に合った家が出来そうな感じがします。

土地の法的な条件などはもちろん確認していますが、土地を選ぶうえで、こんな直観も大事なのではないかと思います。この土地は、事前にお施主さん夫妻も見て、第一候補にしていたということですから、ご夫婦も同じような感覚を持ったのかもしれません。
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出版記念パーティー
昨日の夜は先日出版した本「内外装材活用シート」の出版記念パーティーを行いました。

盛況なパーティー風景

会場は小伝馬町にある、この本の著者の一人、佐々木さんの事務所。彼の事務所には立派なキッチンがあるので、これも佐々木さんがインテリア設計をやった近所のお寿司屋さんが、出張サービスでお寿司を握ってくれました。
新鮮でおいしいお寿司が食べ放題。

この本は7人で、担当分野を割り振って書いたのですが、各人が原稿を書くときに情報を教えてもらった建材メーカーの人たちを呼んで総勢40人ぐらいのなかなか盛大なパーティーになりました。

即興ライブ

途中で、メンバー3人が即興で音楽演奏をして、これがまたパーティーを盛り上げました。皆さんいろいろと多趣味というか、芸を持った人たちで感心します。

9時ごろに一応お開きにしましたが、そのあと残ったメンバーだけで終電ぎりぎりまで飲みながら建築談義。
とても楽しいパーティーでした。
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組織を変える<常識>
組織を変える常識

「組織を変える<常識>」(遠田雄志 著)という本を読みました。

これはいわゆる組織論で、僕としては普段あまり読む機会のない本なのですが、実は著者の遠田雄志さんは、僕が先日耐震改修した家のお施主さんで、著者から直接いただいた本というわけです。
遠田雄志さんは法政大学経営学科の教授を長く勤めて、今年退任、現在は名誉教授になっている方です。

組織というものがどのように成り立っていて、隆盛、衰亡を繰り返すのかがかなり理論的に、わかり易く書いてあります。
企業であっても、国家のような大規模な組織であっても、上り坂の時期がありピークを過ぎてやがて衰亡してゆきます。ローマ帝国のような強大な国家でもやがて衰退してゆくのはなぜなんだろうと思う人は多いことと思います。
この本では、そのことを組織の適応モデルというもので詳しく分析をしています。
この本の素晴らしいところは、一つ一つの事象の記述は、言われてみればみんな知っていることかもしれませんが、それらの事象の関係を整理してグラフやマトリックスを使って説明されると、組織の形が明確なイメージとして立ち上がってくることではないかと思いました。
我々素人が、断片的にしかもあいまいな知識で了解していることが、このように明快に示せるのは、長年研究を重ねてきた学者の力というものを感じます。

わかり易くとはいっても、全くの門外漢である僕には難しいところもある本でしたが、いつもの偏った読書を少し修正する良い機会になりました。
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根岸の家―コンクリート補修
昨日は午後から根岸の現場へ。暑さがぶり返して、現場では汗を拭きながらの打ち合わせでした。

コンクリート補修
先日から、打ち放しのコンクリートを補修する専門の業者が入っています。コンクリートのあまりきれいでないところを、モルタルで補修した後に、不自然でないように少しずつ色を付けながら補修してゆきます。
ほぼ全面の補修が終わりきれいになりました。少しきれいになりすぎたきらいがありますが。

フローリング工事
内部では先週、床暖房のパネルを敷いたところに、大工さんがフロリーングを張っている最中でした。これは無垢のナラ材のフローリングにリボス社の自然塗料を塗ってあるもので、一枚一枚大工さんが丁寧に貼ってゆきます。

階段の手すり
こちらも先週鍛冶屋さんが取り付けていた、内部階段の手すりが取り付け終わっていました。

手すりのブラケット
これは後から木製の手すりを付けるためのブラケット。
我々は、鉄というと硬くて加工が大変というイメージがありますが、鍛冶屋さんは、大工さんが木を切ったり釘で貼ったりするように、意外と簡単に鉄を加工してゆくのにはいつも驚かされます。
これから屋上の手すりなどまだまだ鍛冶屋さんの仕事があり、もっと複雑なところもあるのですが、先週の打ち合わせでも、相当難しそうなことも問題がないようです。
やはり餅屋は餅屋ということですね。
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イケアで買い物
LEDスタンド

昨日は、珍しくかみさんと買い物に出かけました。

かみさんが、下着を入れる小さめのタンスがほしいというのと、僕はこのあいだ作った居間のパソコンコーナーに使う小さなスタンドライトがほしかったので、三郷にあるイケアへ行ってみました。

三郷のあたりは、比較的のんびりした田園風景が広がる場所だったのですが、しばらく前から、ららぽーとや、越谷のレイクタウンなどの大型ショッピングセンターが出来てずいぶんと風景が変わりました。
僕の家のある大宮から行くと、ちょうど越谷を抜けてゆくので、レイクタウンの脇というか、イオンの裏あたりを通るのですが、これがとても醜い姿を見せます。
多分中はきれいにデザインされているのでしょうが、これだけ巨大なものになると周辺の環境に与える影響も大きいので、裏側のちゃんとデザインしてほしいと思いました。
同じように、新三郷の駅の脇にららぽーとがあるのですが、こちらも駅側に駐車場のビルがあり、むき出しの駐車場の斜路が何とも殺伐とした感じを与えます。
駐車場のデザインってもう少し何とかならないものでしょうか。あまりお金がかけられないのもわかりますが。

その先に、イケアのビルもずいぶんと大きなビルですが、青と黄色のスエーデンカラーがすっきりしてきれいです。やはりインテリア用品を扱う店舗だけあって、デザインには気を配っているのがわかります。

かみさんのタンスはあいにく気に入ったものがなかったのですが、僕の探していたスタンドは、LEDの小さなものが気に入ったので買いました。これが1390円。ついでに、椅子のクッションを買いましたが、これが990円と本当に安いのでびっくり。
そのほか、調理器具や食品などを買って帰りました。
日曜日で結構混んでいましたが、面白いものがいろいろあり、ショッピングを楽しむことができました。
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根岸の家―床暖房工事
今日の午前中は根岸の家の現場で、施主と色の打ち合わせと現場進捗状況の説明に行きました。

工事が急ピッチで進んでいるので、壁の色、家具の色などを現場とサンプルを見ながら相談しました。ある程度工事が進んで、家の中の形が見えてくるとインテリアの様子も想像がつくようになって、色なども決めやすくなってきます。なかなか図面の状態では想像しにくいですからね。

床暖
床の下地工事が終わって、床暖房のパネルも敷設されていました。この写真は2階の洗面室。赤いラインは温水パイプを埋め込んだ上に赤いテープを張ったもので、ここに温水が循環して部屋を暖めるわけです。これからこの上に、フローリングやリノリュームなどの床材を張ってゆきます。

階段手すりを取り付けている鍛冶屋さん
内部階段では、このあいだ打ち合わせをした鍛冶屋さんが手すりを取り付けていました。

手すり取り付け詳細
3階の床の側面に打ち込んだボルトで留めて、この上に化粧の袋ナットを付けます。スチール部分は赤い錆止め塗料が塗られていますが、最終的には白く塗られます。横についているパイプは、運搬用に仮止めされたもので、最後に取り外します。

打ち放しコンクリートの補修
コンクリートの補修専門業者が入って、打ち放し部分の補修を行っていました。打ち放しコンクリートは、なるべくそのままできれいに打設されていることが好ましいのですが、なかなかそうもゆかず、往々にして隠れるところがきれいで、打ち放し面にあまりきれいでない部分が出たりするものです。最近はそれをきれいに補修する技術もあって、ほとんどわからないように補修できます。
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根岸の家―鉄骨工事打ち合せなど
今日は午後から根岸の現場の定例会議。

現場は3階の型枠も取れたので、3階を中心に大工さん、設備屋さん、電気屋さん、鍛冶屋さんが忙しく仕事を進めていました。
加治屋さんが階段手すりの取り付け準備中

今日は、鍛冶屋さんと鉄骨関係の打ち合わせが中心でした。内部階段、外部階段の手すり、バルコニーの手すり、屋上庭園の目隠しの塀など鉄骨で作るところがいろいろとあります。
あらかじめ前に詳細な施工図をもらって、事務所でチェックしたものを今日は持ってきています。それを見ながら、現場監督、鍛冶屋さんと施工の方法、細かなコンクリートとの取り合いなどを打ち合わせ。
打ち合わせることが多く、それだけで2時間ほどかかってしまいました。そのあと、大工さん、電気屋さんと打ち合わせ。

型枠が全てとれたので、3階に上がる階段とその上のトップライトから落ちてくる光の関係も確認できるようになりました。
階段と光の関係

床の下地もすべて組みあがり、明日からこの上に床暖房のパネルが敷きこまれ、週末からフローリングを張るようになる予定です。
床の下地とキッチン周りの水道配管

構造上の理由で、一部鉄骨で壁を作るところがあるのですが、その壁の鉄骨下地も出来上がっています
壁下地の鉄骨
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宇宙からの帰還―立花 隆
宇宙からの帰還

夏休みで家にいるときに、めずらしく日中にテレビを点けたら、立花隆のインタヴュー番組をやっていました。
2時間近い長い番組だったのですが、面白かったので最後まで見てしまいました。

その時話に出てきたからの著作「宇宙からの帰還」を読みました。85年に出版されていて、ずいぶん評判になった本なので、名前は知っていましたが、今回初めて読みました。

これは60年代、初めての有人宇宙船の打ち上げから、アポロによる月面探検の時代の多くの宇宙飛行士に立花隆がインタヴューした記録です。
各飛行士たちの生い立ちから日常に至る詳しい話もありますが、質問の核心は、宇宙空間で、また月の上に立って、地球を眺めながら何を感じたかということにつきます。

各個人の差はあっても、そこで語られることは次の3つに要約できそうです。

① 強い精神的インパクトを受けて、今までとは全く違う次元に意識が変化した。中には神の存在を実際に感じて、地球に戻ってからキリスト教の伝道者になった宇宙飛行士の話もあります。そこまでいかなくてもほとんどの飛行士が、神秘的で哲学的な話をすることが印象的です。
広大な宇宙と美しい地球を見ていると、このような秩序が偶然に出来上がることが信じられない、何らかの意志の元に宇宙ができていると確信したと多くの飛行士が語っています。

② 宇宙から見る地球は美しく、当然国境などは見えないので、地上のあちこちで国をめぐる争いで多くの人が亡くなり、莫大なお金が戦争に費やされていることがとてもばからしいことに思えると、これもほとんど例外なしに語っています。
民族の差、国による習慣、言語の違い、肌の色などは、宇宙から見たらほんの些細な違いに過ぎないと感じるようです。

③ 宇宙から見る地球は信じられないぐらい美しいが、多くの地点で環境汚染が進んでいるのを見ると、地球の未来が本当に心配になると、感じる宇宙飛行士も多く、実際地球に戻ってから、環境問題を扱う会社を興したり、政治家になった人も多い。

この本が書かれた当時は、まだ日本人の宇宙飛行士はいなかったわけですが、本を読みながら日本人だったらどうなのかな、と思っていたら巻末に2006年に野口聡一さんと立花隆の対談が付録としてついていました。
ただ、ほんの3ページほどの短いもので、ちょっとがっかり。いずれ、日本人宇宙飛行士との本格的なインタヴューを書いてほしいものです。
というのは、この本の多くの部分が宇宙飛行士の宗教的体験に費やされているのですが、生活の基本にキリスト教があるアメリカ人と日本人ではどんな違いが出てくるのか、そこが興味深いところだと思ったからです。
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