夏の頂き物
この季節になるといろいろな方から夏の贈り物を頂きます。

先日は、ご近所で家庭菜園をやっている方から、ジャガイモが収穫したからと籠にいっぱいの新ジャガを頂きました。
今週は、小金井にあるケーニッヒと言うお店の手作りソーセージを頂いたので、今日のお昼はこのジャガイモをふかして、ソーセージを茹でてランチと洒落てみました。
新ジャガとソーセージ

もう20年以上お付き合いのあるクライアントが毎年夏と冬に、自家焙煎のコーヒー豆を送ってくれます。
そこで今日は久しぶりに豆をひいて、丁寧にドリップしていただきました。
コーヒー豆

日曜日、頂き物を楽しみながら、一日のんびり過ごすのも良いものです。
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category:日記
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逗子の家―外壁の木製サイディング
昨日は逗子の家の現場へ行きました。

夏の逗子駅前
いつも朝の9時半ごろに逗子駅に着くのですが、いつもと違って駅前は人が多くにぎやかな感じがします。逗子は海水浴で有名なところですから、夏休みに入って海へ行く人でにぎわっているようです。
こちらは仕事の身とはいえ、リゾート風のファッションで街を歩く女性たちを見るのも、なぜか心ときめくものです。

サーモウッドサイディング

現場は、先週から外壁に、サーモウッドと言う耐久性の高い木でできたサイディングを貼り始めており、ほぼ半分ほど貼られている状況でした。

サイディング詳細
板の上と下に加工された凸と凹を嵌めあわせるようにして、下から上へと張り上げてゆきます。この木は、すでに加工場で裏表に外部用の塗装を済ませてあり、張り終ってからもう一度塗装を掛けるようにします。

庇の板金工事
この日は板金屋さんも入って、窓の上につく庇の工事をしていました。大屋根はすでにガルバリューム鋼板で葺かれているのですが、小さな庇も意外と雨漏りの原因になることがあるので、板金屋さんと綿密に打ち合わせをしました。
この板金屋さんは2代目で、お父さんは鶴岡八幡宮の銅葺きの屋根を担当したと言っていましたから、地元で古くからやっている職人さんのようです。

天井野縁

家の中は、外に比べると先週からあまり工事が進んでいませんが、天井の下地になる骨組みを取り付けていました。これを天井野縁と呼びます。
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category:建築現場
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パレルモ・シューティング
パレルモ・シューティング

ヴィム・ヴェンダースのパレルモ・シューティングを借りてきたDVDで見ました。

主人公は売れっ子のカメラマン、商業写真の仕事に終われる毎日を過ごしていますが、その仕事を何かむなしいものと感じ始めています。ワークショップの学生から、自分のやりたいことを表現できない写真など意味がないと批判されたりもします。

仕事の撮影で滞在しているパレルモで彼は死神と遭遇します。そして度々死神から矢で射られる幻覚に襲われます。
パレルモの町を彷徨しているうちに、古い壁画を修復している女性と出会います。彼女は、パレルモの死と言う壁画を修復しているのですが、そこには時の権力者たちを矢で射殺している死神の絵が描かれています。

彼は常にカメラを持ち歩き、町の様子を撮影してゆきます。僕は映画を見ながら最初、シューティングの意味は写真を撮ることと思ったのですが、横で一緒に見ていた神さんが、矢で射ることだというので納得しました。
しかし、映画を見終わって、シューティングにはその両方の意味があることに気が付きました。

最後のほうに死神との長い会話があるのですが、死神は最初に仕掛けてきたのはお前のほうだといいます。つまり彼が死神をカメラでシュートしたと言うのですね。
また、死神は写真にはファインダーから被写体を見る視線と、逆アングルから撮影者を見る視線があるといいます。この辺は、自らも写真を撮るヴェンダースの写真に対する考え方が垣間見られて興味深いところです。
さらに死神はデジタル写真は実在を保障しない、後からいくらでも修正が効くのだからともいいます。
ここには生と死、そして写真と現象の関係が綿密に語られているところです。彼は商業写真ではデジタルで取られた写真を自在に加工するのですが、そこには生が存在しない。
死神と分かれて、生の世界に戻ってきた彼は、画家の女性と生きることを決意するのですが、それは現実の世界、アナログの世界です。

死神を演ずるのは、デニス・ホッパー、この映画の後に他界したそうです。我々の世代には、イージーライダーで強烈な印象を残した人だけに残念なことです。

蛇足ですが、主人公のドイツにあるスタジオに使われているのは、日本の建築家ユニット、SANNAの作品、ツォルフェアアイン・スクールでした。
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category:映画
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逗子の家―庇の取り付けなど
今日は、逗子の家の現場へ行きました。

現場では大工さんが外部の仕上げを進めています。
北側の壁はモルタルで仕上げるのですが、その下地の合板が貼られています。合板と透湿防水シートの間にはこのように空気が通る通気のスペースがあけられています。2階の排水管が外に出ているところも周囲を防水テープでしっかり止めるようにしています。
通気スペース

その、通気のスペースは、基礎の上から空気が入るようにしているのですが、そこを虫が入らないようにしているのが写真のブルーの部材です。
通気部材

屋根の軒先には、やはり通気のスリットが開けられるのですが、そこにも前もって防虫網を張るようにします。少し目が粗いので小さな虫は通りそうですが、あまり目を細かくすると埃で目詰まりを起こすので、荒目にしています。ここは、パッシブソーラーシステムの空気の入り口なので、大事な部分です。
軒先通気スリットの防虫網

1階の木製サッシの上に庇が取り付けられました。この庇の下が木製のサイディング、上がモルタルと壁の仕上げが変わるので、その見切りの役目も果たしています。
1階庇

その木製サイディング(サーモウッド)を両面に塗装をした状態で現場に搬入されました。このサイディングが貼られるのが楽しみです。
塗装の終わったサーモウッドサイディング

室内では、電気屋さんの配線がだいぶ進んでいます。ここにこれから作られる壁に分電盤が付くので、配線が集中しています
電気配線
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category:建築現場
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阿房列車―内田百閒 漱石と歩く、明治の東京―広岡祐
本二冊

なんとなく、関係なくもない二冊の本を平行して読んでいます。

前から読もうと思っていた、「阿房列車」を買ってすぐに、大宮駅の中の本屋で「漱石と歩く、」を見つけて買ったので、特に関連付けて読もうと意図したわけではないのですが。

阿房列車は、戦後すぐの1950年代、戦争が終わってやっと自由に旅行が出来るようになり、今までの反動からか内田百閒が目的もなくただただ列車に乗りたいがために、日本中を旅すると言う話です。
阿房列車に乗って目的もなく出かけるのだけれど、帰りには東京へ戻ると言う目的が出来てしまうから困ったものだ、と言う百鬼園先生独特のレトリックと諧謔、ユーモアに溢れた文章の間に、時々はっとするような美しい表現が隠れています。
内田百閒ほど、文章が持っている表現の力を感じさせる作家はいないのではないかと思います。
必ず百鬼園先生の旅に同行する、ヒマラヤ山系君のとぼけた味もこの本に独特の風味を添えています。

阿房列車が今から60年ほど前の話だとすれば、「漱石と歩く、」はさらに60年前、明治の中ごろから大正にかけての、夏目漱石にゆかりの町を想像しながら歩いてみる本です。
東京の120年前の町並みは、当然ながら高層ビルやマンションが建って変わっているところはありますが、意外なほどそのその面影を残しているところも多いと言えます。
早稲田、本郷、小石川、浅草、神田などは、一歩裏通りに入ると古い町並みが垣間見えます。

この本を読んでちょっと驚いたのは、僕はここに出てくる道筋のほとんどを今までに歩いたことがあることでした。
学生時代からかなり長い時間を東京で過ごしているのだから当然と言えるかもしれませんが、知らない道を歩くのが好きで、仕事がらみで出かけるときでもついつい裏町を探しながら歩く癖があるせいかもしれません。

漱石の小説には、町並みを詳しく描写しているところが良く出てきます。
この本を読んで、もう一度漱石に思いを馳せながら東京の裏町に迷うのも楽しそうです。

蛇足ですが、内田百閒は夏目漱石の晩年の弟子にあたります。
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逗子の家―そよ風、気密試験
昨日は、逗子の家の現場へ行きました。
先週の木製サッシに続いて、アルミサッシもすべて取り付けが完了していました。

杉の6寸角化粧柱

内部、居間の真ん中に2本の化粧柱があるのですが、今まで保護のために巻いてあった紙が外されて、見えるようになっていました。
6寸、18㎝角の太い柱で、事前に材木センターへものを確認に行ったものですが、実際に加工されて現場に収まるとなかなか立派で、存在感があります。汚れ防止のために砥の粉が塗ってあって、幾分白っぽい色ですが、きれいな目をしています。

タイベックと通気胴縁

外部では壁のダイライトの上に、透湿防水シートのタイベックが貼られ、縦の胴縁が取り付けられています。この上にサイディングを貼ると、胴縁分18mmの空間が出来て、ここを基礎上から屋根裏へ空気が流れて、壁体内の湿気を取り除くようになります。いわゆる通気工法です。今ではごく一般的な工法になりました。
タイベックと木製サッシの間の黒いテープは、防水テープと言われるもので、サッシ回りから雨水が侵入するのを防ぐものです。

この日は、屋根の気密試験を行いました。
前回もお話ししたように、この家ではパッシブソーラーの暖房を取り入れています。屋根面の高温になった空気を床下へ送り込んで蓄熱するシステムですが、屋根や軒部分で空気が漏れると効果が落ちてしまうので、コーキングで隙間を塞ぐ等の処理をしています。
その効果を試験するものです。

煙試験

小屋裏の集熱ダクトのツナギ部分に、普段とは逆に空気が流れるように試験用のファンを取り付けて、煙を吸い込んでゆきます。
その煙は軒先の、空気の取り入れ口から出てきますが、その時に屋根や軒の部分から漏れていないかどうか目で見ながらチェックして行きます。
軒先の吸気部分から出てくる煙
屋根の状態

幸い、煙が漏れるような処は無く、試験は無事終わりました。
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「内外装材活用シート」改訂版
内外装材活用シート 改訂版

去年の夏に発行した「内外装材活用シート」の改訂版が今週初めに出版されました。

この本は、住宅設計者向けに建築の材料をなるべく広く網羅して解説するというものです。
普段、住宅の設計を多くおこなっているものの視点で、具体的で実務に役立つ情報を提供しようということで、僕がよく付き合っている建築家7人で担当を分担して作りました。
前回から1年経っていないのに改訂版を作り、しかも今回はオールカラーと言うことで、我々もだいぶ張り切ってこの半年、取材と原稿に追われる日を過ごしました。

改訂版なので、前回の記事の訂正がメインですが、今回は各セクションごとにメーカーを取材してのコラムが追加されました。
僕は人工大理石のクラレ、茨城県笠間市にある稲田石の採掘と加工の工場、さいたま市にある襖を作っている経師屋さんの取材を行いました。
実際にモノを作っている現場を取材することは珍しいことで、良い経験になりました。取材して文章に起こすということは、プロならば簡単に出来るのでしょうけれど、慣れない作業で大変苦労しましたが、また良い勉強にもなりました。

今回は巻頭のインタビュー記事も前回のガラスから、屋上緑化に代わりました。これは僕が良く付き合っているイケガミさんにメンバー全員が伺って話を聞いているところを、ライターの方が文章にして、カメラマンの方が写真を撮ってくれました。
イケガミさんの自宅の草屋根を見ながらお話を伺った後、ぼくの事務所のある建物「カサ・ブローテ」に移動してカサ・ブローテのオーナーを交えて、屋上緑化の14年間の経過について話を伺うという、中々充実した記事になったと思います。

ちょっと高い本ですが、本屋さんで見かけたら手に取っていただければ嬉しいです。
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木製サッシ―逗子の家
今日は逗子の家の現場へ行きました。

木製サッシ

現場は着々と進んで、アルミサッシの取付前に木製のサッシが取り付けられていました。
これは、アイランドプロファイルと言うメーカーの製品です。木製サッシは気密性が高く、断熱性能もアルミより優れているのですが、値段が高いのが欠点です。
逗子の家でも1階のメインの部分を木製にして、残りはアルミサッシにしています。

子供室開口

2階の子供スペースはまだサッシは付いていませんが、窓の状態がわかるようになりました。この窓は普通よりも高さを低くして横長のプロポーションにしています。この高さは最後まで悩んだところなのですが、現場で見るとよさそうに思えます。

ガルバリューム鋼板瓦棒葺

屋根では板金屋さんがガルバリューム鉄板を敷いています。瓦棒葺きと言って、白く見える棒状の部分にこれから鉄板を被せてゆきます。
この屋根は普通は野地板の上に直接載せるのですが、今回はパッシブソーラーシステムのために3cmほど浮かせて取り付けています。この黒いガルバリュームで熱せられ空気を棟の部分で集める仕掛けです。今日はお天気が良かったので触っていられないほど熱くなっていました。冬でも60度近い温度になるので、その空気を床下に送り込んで基礎のコンクリートに蓄熱するようにします。

補助熱源ユニット

これは、ソラーシステムの補助熱源となる熱交換ユニット。床下において、屋根からの空気がお天気によってあまり暑くならない時にこれで補助の熱を補います。

2階バルコニーのFRP防水

先週、工事中だった2階バルコニーのFRP防水が仕上がっていました。透明なので写真では解りにくいのですが、合板の上に2mmほどの厚さのプラスティックの防水層が出来ています。このうえにデッキ材で床を作る予定です。
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悪い娘の悪戯
悪い娘の悪戯
 
マリオ・バルガス・リョサ新作の「悪い娘の悪戯」を読みました。

いつものリョサの作品とは少し違って、恋愛小説それも悪女もの。リマの裕福な家で育った主人公、リカルドは10代のときに惚れたニーニャ・マラに一生翻弄されると言う物語です。
50年代のリマ、60年代のパリ、70年代のロンドン、そして東京、マドリッドと彼女は彼の前に現れては、つかの間の期待のうちに新しい男とともに失踪を繰り返してゆきます。
そのたびに彼は失意のどん底に落とされ、二度と彼女に心を許さないと決意しながら、ふたたび彼女が目の前に現れるやその魅力に振り回されることになってしまう。

彼は晩年、舞台美術家の若い女性と同棲して心の平安を取り戻すのですが、年の差もあって本当に彼女を愛するところまで行くことなく、彼女は若いダンサーとともに彼の元を去ってゆきます。そんなときに彼も前に再びニーニャ・マラが現れて、・・・・・。
最後には、ちょっとひねりの効いた落ちが用意されているのですが。

この小説には、恋愛小説の一面と、もうひとつ50年代から現代に至る世相の移り変わりを克明に描いている面があり、ジャーナリストとしてのリョサの本領発揮と言うところです。
50年代キューバ革命後のペルーの革命運動と軍事政権、60年代5月革命前後のパリの雰囲気、70年代ロックとパンクのロンドン、そしてフランコ亡き後のマドリッド、その時代、その場所の雰囲気が実に生き生きと描かれています。
Posted by kozyken
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