外壁モルタル塗り―逗子の家
今日は逗子の家の定例打ち合わせでした。

夏休みの間は、道路が渋滞するので毎回電車で通っていましたが、今日は久しぶりに車で行きました。
息子が2カ月ほど前に買い替えた、新しい車を試してみようという気もあって、往復の運転を楽しんできました。インターンで来ている、学生のN君も一緒だったので、電車の運賃よりも高速代の方が安いということもあります。

外壁モルタル塗
現場は、先週外壁のモルタルの下地のラス網が貼られていましたが、その上にモルタルが塗られています。これで1週間ほど乾燥の期間を見て、アクリル系の仕上げ材を鏝で2mmほどの厚さで塗ってゆくようにします。色は白に近い色になる予定です。

階段側桁
内部では、先週から階段を取り付けていますが、まだ踊り場までで、そこから2階へ上がる部分の側桁が置かれていました。やはり階段には時間がかかるようです。

真壁

2階も壁の下地になる石膏ボードが貼られていました。
間仕切りの部分は真壁と言う、和室の壁などで良く使われる方法で、柱や梁が見えるような仕上げになっています。
外壁部分の室内側は、真壁では断熱材の厚みを取ることと気密を取るのが難しくなるので、大壁と言う方法で、この場合は柱や梁は石膏ボードの下に隠れるようになります。

トンボ
浴室は合板の下地の上に、エポキシの防水が施工されていました。ここにもラスを貼ってモルタルでタイルの下地を作るので、ラス網を引っかけるための金網が付けられています。
これを現場用語では、「トンボ」と言います。あまりトンボの似ているとは思えませんが、建築用語はなぜか、動物から取った名称が多いようです。
Posted by kozyken
category:建築現場
comment(0)    trackback(0)

モルタルラス下地―逗子の家
今日の午前中は逗子の住宅の現場へ行って来ました。

先週は夏休みで2週間ぶりの現場です。
現場も先週いっぱいお休みだったので、あまり工事は進んでいないと思っていたら意外と進んでいました。

オークのフローリング
2階では大工さんがフローリングを貼っています。オークのフローリングで、柿渋の入ったオイルで塗装してある製品なので、少し色が入っていますがなかなか良い感じです。

杉の天井
同じ2階の天井が貼られていました。これは杉材で、一等材と言われる比較的安価な材料ですが、思ったよりも節も少なくきれいな材料です。
壁には断熱材が入っていました。これはロックウールの105mmの厚さのものです。

階段の製作中
棟梁(実はこの工務店の社長さん)が階段を作っています。階段は大工工事の中で一番難しい部分なので棟梁が担当します。丁度4段上がった、踊り場の部分を細工しています。ここは単なる階段の一部ではなく、ベンチを設けて庭を眺めながら本を読む場所でもあり、設計で一番力を入れたところです。

ラス網貼り
外部では、モルタルを塗る壁の下地として、ラス網が貼られているので、これを監督さんと一緒に点検しました。モルタルがしっかりと一体の壁になるための大切な下地なので、ラス網が指定のものを使っているか、止め方、コーナーの処理などを見て回ります。

北側屋根を北東よりみる
屋根の北側が未施工だったところが、出来上がっていました。北側には建築基準法上の高さ制限があるので、一部屋根が下がっているのですが、これが外観上の特徴となっています。
Posted by kozyken
category:建築現場
comment(0)    trackback(0)

「ノラや」―内田百閒」
ノラや

内田百閒の「ノラや」は、百閒の家に迷い込んできてそのまま飼うことになった猫が、1年半ほど後に突然行方不明になったときの話しです。

内田百閒と言う人は、不思議な人です。猫がいなくなっただけで、これほど狼狽する人もいないのではないか。
その日から夜も寝られず、食事はのどを通らず、風呂に入ることもしないで、ノラのことを思い出しては、声をあげて泣いていたと言うのですから。
僕も猫が好きで、去年、17年間一緒に暮らしていた猫が亡くなった時は相当落ち込んだ経験があるので、気持ちはわかりますが、でも、百閒のうろたえぶりは度を越しています。

百閒の日記や旅の本を読んでいると、いつも自分中心で、頑固、我儘な言いたい放題のように見えますが、それが自分に正直であろうとすることをいつも意識しているようにも思えます。
「ノラや」も猫がいなくなったときの、急に襲ってきたさまざまな感情を、取り繕うことなく正直に表現しているだけなのかもしれません。と考えると、これだけ素直に自分の感情を表現して、しかも文章にして発表できる人は稀有なのではないかと思います。

この本には、ノラが失踪したすぐ後の「ノラや」以外に、その後晩年まで、思い出すたびに書いたノラに関する文章がいくつも含まれています。
ノラがいなくなって10年以上経っても、何かの拍子に「ノラや」と言う言葉が口をついて出ると言う話しには胸を衝かれるものがあります。
我が家の猫はママレード、と言う名前だったのですが、今でも何かの拍子に、口には出さないけれど「ママレード」と頭の中で呼んでいることがあります。

Posted by kozyken
category:
comment(0)    trackback(0)

3×6モジュール
3×6モジュール(サブロク・モジュール)と言う言葉は、建築関係者ならば誰でも知っている言葉ですが、一般の人にはなじみがないかもしれません。
日本の木造建築は、今でも昔の尺貫法に基づいて、3尺、6尺と言う単位が部屋の寸法を決める単位になっています。3尺が約910mm、6尺が1820mmで1間にあたります。ちなみに、1間×1間が一坪になるわけですね。

日本人にとっては畳の大きさが広さの単位としてわかりやすい。6畳の部屋とか8畳の部屋と言えば誰でも部屋の広さがイメージできますよね。その畳1畳が約3尺×6尺に当たります。
多くの建材がこの3×6モジュールで出来ているので、実際に設計するときもこのモジュールで柱間を決めてゆくのが経済的なわけです。
この便利な3×6モジュールですが、小さな住宅を設計するときにちょっと困ることも出てきます。トイレや階段の幅などを3尺、910mmではぎりぎりで、もう少し余裕を持たせたいと思うことがあるからです。
そのため、今設計中の住宅でも一部1mという柱間にしているところがあるのですが、とたんに梁のかけ方が複雑になります。

大きな住宅であれば、トイレを思い切って6尺×6尺にするとか、階段の幅を4尺5寸にするとかするのですが、小さな住宅ではそこまで広げるわけにも行きません。

その上、柱は太いほうが安心感があるので、最近では4寸角(12cm×12cm)としているのですが、従来の3.5寸角(105cm×105cm)と比べて15mmとはいえ益々内則が狭くなります。
そこで、構造的に重要な外壁回りの柱は4寸角で、内部の間仕切りの柱は3.5寸にしたり、外回りは大壁で、間仕切りは柱を見せる真壁にしたりといろいろ工夫をしています。

構造的に丈夫で、使いやすく、温熱環境に優れて、デザインも美しく、しかもコストをどうやって抑えるか、住宅の設計は考えるべきことがいっぱいありますが、それだけにやりがいがある仕事だともいえます。
Posted by kozyken
category:住宅
comment(0)    trackback(0)

レイ・ブラッドベリ
レイ・ブラッドベリ

6月にSF作家のレイ・ブラッドベリが無くなったというニュースを聞きました。

前から気になっている作家だったのですが、SFにあまり詳しくないこともあって、読んだことがありませんでしたが、本屋に行くと追悼特集で多くの作品が平積みで置いてあります。
その中から代表作と言うことで、「火星年代記」と「華氏451度」の2冊を買ってきて読みました。

火星年代記は、火星へ移住し始めた人間が体験する様々なことを、オムニバス風に短編を連ねて書いています。
そこで語られることは、決してバラ色の未来ではなく、火星という異世界にあっても人間が体験することは、人間が抱えている問題の反映でしかないということです。
最後に地球で起きた、核兵器を使った世界最終戦争のために、人間はほとんど地球へ帰り、残された少数の人間だけが火星に住んでいる状況はとても不気味です。

華氏451度は、本を読んだり所有することの禁じられた世界で本を焼く、焚書官の男が主人公です。読書が禁じられているだけでなく、人々は家の部屋の壁全てを画面にしたテレビで、政府が流し続ける画像を真実かどうか知るすべもなく見ることを娯楽にしています。いわゆるバーチャルリアリティーの世界に支配されているわけです。
これは、本を読む人が少なくなり、テレビやパソコン、携帯電話を眺め続ける現代の人間に驚くほど似ていて、やはり不気味な感じがします。

SFには、精緻な科学的考察をもとに物語を作るタイプと、SFのスタイルを借りて人間の性を描くタイプ、そしてファンタジーの世界を描くタイプの3つの種類があるように思います。
第一のタイプとしてはアーサー・C・クラークがいますが、レイ・ブラッドベリは第二のタイプに属すと思います。このタイプには、僕の好きなカート・ヴォネガットや、スタニスワフ・レムも入ると思います。
そして、「火星年代記」はレムの「宇宙飛行士ピルクス物語」を思わせるところがありますし、「華氏451度」はジョージ・オーエルの「1984年」を思い出させるところがあります。
Posted by kozyken
category:
comment(0)    trackback(0)

モルタル下地の防水紙―逗子の家
昨日は毎週水曜日の逗子の家の定例打ち合わせでしたが、だいぶ涼しくて打ち合わせも楽でした。

透湿防水紙
現場では、2階以上の外壁にモルタルを塗るために、下地合板の上に防水紙を貼っていました。この上に通称ラスと呼んでいる網を貼ってモルタルを塗ります。
昔から使われている工法で、住宅の外壁としてはポピュラーなものですが、少しずつ改善されて来ているところもあります。この防水紙、今までは黒い色をした、アスファルトフェルトと言うものでしたが、今回使われているものはご覧のように白い透湿防水紙です。

サッシ枠

小窓のサッシ枠
内部ではサッシの内側に木の枠と、カーテンボックスが取り付けられています。
木製サッシが米松なので、同じ場に松材を加工して枠を作っています。アルミサッシのところも同じ米松でそろえて、ドア枠、巾木なども米松で統一しています。

階段踊り場
現場には同じく米松製の階段の部材が入っています。写真は踊り場部分ですが大きなため1枚の無垢板と言う訳には行かないので、集成材で作りました。

来週からお盆休みで現場は1週間のお休みに入ります。
Posted by kozyken
category:建築現場
comment(0)    trackback(0)

鉄道ファン
一昨日の日曜日は僕の誕生日で、家族で万座温泉まで日帰りの小旅行を楽しみました。

実は息子が鉄道マニアで、万座へ行く臨時列車、リゾートヤマドリ号がかなり良い車両なので乗ってみたいというのが話の発端なのですが。

ヤマドリの内部
乗ってみると、内装がきれいなだけでなく、座席がかなりゆったりしています。横に3列で前後の間隔もたっぷりして、足元に十分な余裕があります。

タタミコーナー

キッズコーナー
座席が普通の列車の半分ぐらいしかないのではないかと思います。通路や連結部分もゆったりしていて、畳のコーナーや、列車に飽きた子供のためにキッズコーナーまであります。

展望車
一番前と後ろは展望車両になっていて、途中から地元のボランティアの人の観光案内などをしていました。
座席はすべて指定で、運賃以外に500円で乗れるというのは確かに安いと思いました。
そのせいか、乗っている人の半分近くは鉄道マニアの人らしく、数人のグループが鉄道の話題で盛り上がったり、大きなカメラを持って、駅に着くたびに写真を撮ったりしていました。

もっと驚いたのは、窓から景色を眺めていると外から列車の写真を撮っている人が多いこと、川を渡るところでは30人近い人が、大きな望遠レンズを付けたカメラを三脚に固定して、一斉にこちらを向いています。何か有名人になった気分です。
世の中には鉄道ファンって多いのですね。

僕は鉄道に興味はないけれど、ゆったりしたシートで本を読んでいるのは何よりも良い気分です。疲れたら景色を眺めたり、また本を読んだりしていると、万座までの2時間半はあっという間に過ぎてしまい、もう少し乗って居たいほどでした。

万座高原

万座はお天気が良い割に、やはり高原らしい涼しい風が吹いて、とても爽やかです。
簡単な日帰り旅行でしたが、ゆったり休日を楽しんできました。
Posted by kozyken
category:日記
comment(0)    trackback(0)

韓国の民家
先週から、朴賛弼さんの「清渓川写真・図面展覧会」のお手伝いで何度か四谷にある韓国大使館へ行きました。

ここの4階に韓国の民家を再現した部屋があるというので見てきました。

韓国の民家外観
4階の屋上庭園に面して、ガラス張りのビルに食い込むように作られていて、インテリアだけでなく、外観も再現しているところがユニークです。
説明してくれた女性の話では、かっての中流貴族の家を再現しているということで、庶民の家ではないようです。

日本と韓国では、靴を脱いで床に上がるところが似ていますが、細かな家の造りはだいぶ違います。

床の様子
僕が前から不思議に思っているのは、日本では床の梁を隠すように床材を貼るのに、韓国では梁の間に床を落とし込むようにして、梁の上端も床の一部として見せていることです。
構造材である梁は、必ずしもぴちっと水平とは限らないので、日本ではその上に、根太と言う材料を渡して、根太で不陸の調整をしてから、床を貼ります。
韓国の人はあまり細かいことを気にしないらしく、骨太でざっくりした感じが好きなのかもしれません。
逆に考えると、日本人は仕上がりの精度をあまり気にしすぎるのかもしれませんね。
すぐお隣の国でもずいぶん考え方が違うのが面白いですね。

韓国障子
障子も日本では骨組みが室内側に見えるように紙を外に貼りますが、韓国では逆で、骨組みのシルエットが影となって見えるところが面白い。その組子もなかなか凝っています。

部屋と部屋の間の障子は両側から紙が貼ってありますが、これは日本の襖の原型かも知れないと思いました。紙が1枚ずつなのでやはり組子が見えますが、日本の襖は紙を何枚も重ねて貼るので光を通さないところが違いますが。

骨太な小屋の架構

最後に案内の女性に聞いた話では、日本と同じで今ではこのような伝統的な住宅を建てる人はほとんどいないそうです。
Posted by kozyken
category:建築
comment(0)    trackback(0)

杉板の天井―逗子の家
今日は午前中、逗子の家の現場へ行きました。

東逗子
いつもは逗子駅から行くのですが、横須賀線の一駅先、東逗子で降りてみました。現場にはこの方が少し近いので、この炎天下少しでも近いところからと言う訳です。
東逗子は山あいの静かな駅と言う感じで、ずいぶん遠くへ旅行に来た、と言う雰囲気がします。

モルタル下地の合板
現場は、先週の1階部分、サーモウッドサイディングに続いて、2階の壁下地となる合板が貼られていました。この上に防水紙を貼ってモルタルで仕上げるようになります。

二階天井野縁
2階では、天井の下地になる、天井野縁が組まれています。ここは天井も斜めになるようにして、高いところでは3m80cmほどの高さになります。

杉の天井材
この天井に張る杉の板が現場に入っていました。「一等材」と言う比較的安価で、節のある材料ですが、現場に入ったものは節の数がそんなに多くなく、目もきれいでした。
木材の等級としては、一等材の上が、「上小節」、さらにその上が「無節」となります。
上小節は、小さな節が少し出る材料ですが一等材の倍ほどの価格になります。
今回は、上小節にするか、一等材で行くか迷ったのですが、値段が安いことと、少し節が見えている位に仕上げがラフな方が、全体の感じとして合っているという判断をしました。

杉の上小節、通し柱
これは吹き抜けのところの通し柱で見えるところなので上小節ですが、ほとんど節が見えません。吹き抜け部分はどうしても強度的に弱くなるので、5寸角(15㎝×15cm)と言う太い通し柱にして、その柱を化粧で見せるようにしています。
Posted by kozyken
category:建築現場
comment(0)    trackback(0)

| HOME |