構造金物 工場見学
先週の火曜日に、一日かけて新潟県の見附市にある「タツミ」と言う金物工場を見学に行って来ました。

木造建築の柱や梁を繋ぐ、構造用の金物を製造している工場で、新しい金物を開発して、それを使った木造の架構の破壊試験をやるというので、30人ほどが招待されて見学しました。

接合金物

写真のような金物で、いろいろな使い方があるのですが、筋違に使えば普通の数倍の耐力があり、また方杖として筋違の代わりにも使えるというものです。

金物を使ったいろいろな架構

この日は方杖として、門型のフレームを作って、横から力を掛けてゆき、最終的にどれほどの力で破壊するかと言う実験を見せてもらいました。

破壊試験

実験では10tほどの力で、バキッと言う大きな音と共に、木材と金物の接合部にひびが入りました。実際に実験で見ると、地震の時にもこのように壊れるのだという実感がわきます。

この金物は木造住宅で使うには少しごつい感じがしますが、必要な耐震壁の量が少なくて済みます。たとえば、この金物で丈夫な壁を必要最小限だけ作って、後は全て窓にするということも可能なわけです。街中の住宅ではあまりないでしょうが、敷地が広くて周りの壁を少なくして4方向ガラス張りなどと言う建築が可能になりそうです。
敷地の条件が良ければ、そんな形で使ったら面白そうだと思いました。

筋違金物の破壊試験後

この実験とは関係ありませんが、実験場の片隅に、我々が現場で良く使う、筋違金物の破壊試験をした後の残骸が置いてありました。これも筋違の壊れ方を見るうえで大変参考になります。筋違そのものが壊れることは無く、柱や土台との接合部が破壊されているのが良く解ります。昔の住宅で、金物を使わずに釘だけで柱や土台に留めてある筋違がほとんど強度が無いのが理解できます。

プレカットと金物の取り付け

実験の後、金物を製造している工場と、プレカットの工場も見せてもらいました。
プレカットとは、今まで大工さんがやっていた、柱や梁の接合部の加工を機械で行うことです。大きな工場の中で、何軒分もの木材の加工を同時に行っています。
ここのプレカットが普通と違うのは、木材をほぞ加工するのではなく、接合用の金物を使って接合するようにしていることです。
木材に穴を掘って加工すると、その穴の分が強度が落ちます。その断面欠損が無いというのは確かに良さそうに思えます。
Posted by kozyken
category:建築
comment(0)    trackback(0)

「ののの家」-サイディング張り
今日はののの家の現場、定例打ち合わせ。

サイディングと通気胴縁
現場では先週から、外壁のサイディング張りが始まっており、ほぼ半分ほど張り終っています。
縦の胴縁の上に張ってい行きますが、胴縁の厚み分が通気層となって、外壁の通気を取ると同時に、万が一のサイディングからの雨水の漏水の際も直接室内側に入らずに、この空間を水が下へ落ちて、外へ排水するように考えられています。

階段側桁の取り付け
内部では、大工さんが階段の取り付け準備をしていました。側桁と呼ばれる板の取り付け調整をしていますが、これにこれから段板を取り付ける溝を掘って、準備をします。

石膏ボード貼り
壁と天井の石膏ボードも半分ほど貼られていました。このピンク色をした石膏ボードは、湿気の調整と有害物質の吸着作用のある石膏ボードです。この上に通気性のある仕上げを施すことで、効果を発揮するようになります。

吸音材のロックウール
天井の中には吸音材としてロックウールが敷き詰められています。これは2階の子世帯の音が、1階へ響きにくくするためのものです。断熱材のロックウールよりも密度が高く、表面のビニールの袋がありません。
良く断熱材のロックウールを吸音材代わりに使っている例を見かけますが、ビニールの袋があると吸音効果があまり期待できなくなるので間違ったやり方といえます。

ハーフユニットの取り付け
浴室では、腰から下のユニットバス、ハーフバスが設置されていました。合板を貼ってある壁の部分にこれから防水シートを貼って、ヒバ材の板を貼って仕上げます。
Posted by kozyken
category:建築現場
comment(0)    trackback(0)

国立近現代建築資料館
今日は午後から、湯島に新しく出来た国立近現代建築資料館へ行って来ました。

これは建築の図面や模型などの資料を収集するために文化庁が設置した施設です。
建築の図面や模型は、工事のために必要なものですが、それ自体が知的財産として価値のあるものです。
特に重要な建築家の資料は後世のために保存するべきものですが、日本では今までそのような施設が無く、一部の大学などでアーカイブを作ったりしていましたが、決して十分なものではありませんでした。
欧米では、大学、美術館などが積極的に資料を集めて保存していると言います。
今回展示されている丹下健三の国立代々木競技場の図面も原図はハーバード大学が持っており、それを借りてきているそうです。
日本の建築のデザイン、技術のレベルは世界からも注目されているということで、今後資料が海外へ流出しないように、このような施設がつくられたのは喜ばしいことです。

国立近現代美術館

今回は「建築資料に見る東京オリンピック」と言うテーマで、1964年の東京オリンピックの施設の資料と、2020年に向けて誘致運動をしているオリンピックのために去年設計競技で選ばれた新国立競技場の図面と模型が展示されていました。

内部の様子

建物は、旧い庁舎の建築をリノベーションしたものですが、なかなかよく出来ています。

ザハ・ハディッドの新国立競技場
これは新国立競技場の設計競技で1位になった、イラクの建築家、ザハ・ハディットの模型。

岩崎邸

この施設は、旧岩崎邸庭園の中にあるので、岩崎邸の建物も見学してきました。イギリスの建築家ジョサイア・コンドルによって、明治29年に作られた住宅です。
さすが三菱の創始者、岩崎家の邸宅だけあって大変なものです。

不忍池からほど近いところにあるので、ぜひ一度行かれると良いと思います。
Posted by kozyken
category:建築
comment(0)    trackback(0)

ののの家―壁の断熱材
今週の月曜日は、「ののの家」定例打ち合わせに行って来ました。

内部では大工工事がだいぶ進んできて、天井の下地になる、天井野縁が付けられて、壁には断熱材を入れて、壁の下地になる胴縁と言われる木の桟が取り付けられています。

壁の断熱材、ロックウール

壁の断熱材はロックウールの厚さが105mmのものを使用しています。
断熱材は種類が多く、どれが一番良いかと言うことは、我々専門家の間でも人によって意見がいろいろあります。性能が高く、施工がやりやすいということが大事ですが、壁は面積も広いのでコストも問題になります。その中でバランスを考えて、ロックウールを選んでいます。
今回使っているのは、その中でも厚みが厚く、縁のビニール部分が広くて気密性が取りやすいという製品を使っています。断熱材は隙間なく入れることと、隙間の無いように気密性に気を付けて施工することが大事です。

サッシ周りのウレタンフォーム

サッシと取り付けの枠の間は細い隙間が出来て、ロックウールを入れることが出来ないので、スプレー状に吹き付けて中で発砲するウレタンの断熱材を注入しています。

この日は、鍛冶屋さんが来て、バルコニーの鉄骨フレームについて打ち合わせをしました。こちらで鉄骨の詳細図を渡してあったのですが、制作する側の意見もあって、細かいところを修正しながら打ち合わせをしました。

いよいよこの後から、外壁のサイディング張りが始まります。
Posted by kozyken
category:未分類
comment(0)    trackback(0)

江戸東京たてもの園
しばらく前になりますが、桜の咲くころ、小金井公園の中にある「江戸東京たてもの園」に行って来ました。

ここには、江戸から明治、大正、昭和にかけて、東京に建っていた建物、30棟が移築されています。僕はここへ来るのは3回目ですが、以前よりも建物が増えていてこれからも少しずつ増えてゆくようです。

江戸時代の民家から、高橋是清や三井家などの有名人の家、前川国男や堀口捨巳など建築家の設計した住宅などがあり、中でも見ごたえがるのは、東京の街中にあった商店などの町屋を並べた一角です。

また、入り口にビジターセンターがあり、その中の展示室では民家に関する企画展をやっています。この日は前川国男を中心とした図面の展示があり、仕事柄興味深いものをいろいろと見ることが出来ました。

前川国男自邸
前川国男の自邸は戦前に建てられたものですが、当時の建築家がどんなことを考えながら住宅を設計していたのかを知る貴重な建物です。

常盤台の写真館
これは、板橋の常盤台にあった写真館だそうですが、当時のオランダのモダンデザイン(デ・スチール)の影響を受けたと思えるきれいなデザインです。

三井八郎右衛門邸
三井八郎右衛門邸は明治の三井家の建物らしく、大きくて立派なものです。これはその2階にあった夫人の寝室ですが、一段上がって着替えのための部屋がありました。襖に丸い明り取りの障子がはめ込まれているところが、とても洒落ています。

東ゾーンの街並み
東ゾーンは、街中の商店、銭湯、旅館などが街並みを作るように並べられています。

青梅の旅館
これは、青梅市にあった旅館だそうですが、中を見ると当時の旅人の様子が浮かんでくるようです。

千住にあった子宝湯
これは、千住にあったという銭湯「子宝湯」。外観も立派な建物ですが、中も広々として銭湯定番の富士山の絵が何とも懐かしく、久しぶりに銭湯へ行ってみたくなりました。

このほかにも興味をそそられる建物がたくさんあり、小金井公園の散策と合わせて、お天気の良い日にはお薦めの場所です。
Posted by kozyken
category:未分類
comment(0)    trackback(0)

「ののの家」―フローリング工事
昨日は午後から「ののの家」の定例現場打ち合わせだったのですが、午前中に仮住まい中のお施主さんの所に、何点か相談したいことがあり、伺ってきました。

現場からそれほど遠くない、浦安の駅に近いところに一軒家を借りているのですが、ここへ打合せに行くのは初めてです。

仮住まい

格安の物件でかなりぼろな家ですよ、と聞いていたのですが、伺ってみたら何とも素敵な家でした。
引っ越しの前に、ご自分でだいぶ手を入れて、きれいにされたそうですが、日当たりも良く、風通しも良さそうで気持ちよく生活が出来そうです。細い路地に面して、庭の部分が囲いもなくちょっとした広場の様に広がっています。かっては漁師さんの住まいだったそうですが、昔はご近所の人が気軽に声を掛けたり、ここで井戸端会議をしたりと、自然にコミュニティーが生まれていたと想像できます。

この日は、外壁の色をきめてもらうのが主な目的でした。今回は建物の正面2面と裏の2面を白系と黒系の2色に塗り分けることを考えているのですが、少し大きめの板に塗装を掛けたサンプルを10種類ほどメーカーに作ってもらって、外の光で見てもらいました。
その中から3種類ぐらいまで絞り込んだのですが、結論が出ず、まだ時間の余裕もあるので、もう少しご家族で相談してもらうことにしました。

午後からはお施主さんも一緒に現場に行きました。

カバ桜のフローリング

現場では、大工さんがフローリングを貼っています。1階がオーク材、2階がカバ桜の無垢材を貼っています。カバはちょっとピンクがかった色で、上品な感じがします。

トップライト回り

屋根では、板金屋さんが棟の鋼板を取り付ける作業をしています。トップライト周りも複雑な形状をしていますが、雨の流れを考慮して工夫をしています。

この日は、外壁のサイディング業者が現場の下見に来ていて、打ち合わせを行いました。
いよいよ来週後半から、サイディング工事が始まります。
Posted by kozyken
category:建築現場
comment(0)    trackback(0)

「ののの家」―水蓄熱床暖房
今日は「ののの家」の現場で床暖房の工事が行われているので、見に行って来ました。

アクアレイヤーと言う商品名の付いた、水に蓄熱するタイプの床暖房です。

電熱シートヒーター
まず、床の根太と根太の間に、電気のシートヒーターを敷いてゆきます。これは、昔からある電気で行う床暖房で使われているもので、珍しいものではありません。
電気を熱抵抗で発熱することは、とても効率が悪い方法なので、普段の僕の設計で使うことはありません。

今回のアクアレイヤーのユニークなところは、夜間電力で発熱したシートヒーターの熱を、その上に置いたアクアセルと呼ばれるプラスチックに水を入れた袋に貯えて、日中から夜にかけてゆっくりと部屋を暖めてゆく方法にあります。
発熱の効率の悪いところは変わりませんが、夜間電力を使うのでランニングコストが安いことと、水の熱容量が大きいので、床下に大量の熱を蓄えることで、一日中一定した室温になります。

水道の水を入れる
これは、シートヒーターの上に敷いたアクアセルに水を入れているところです。水は水道から入れている普通の水です。

アクアセルの熱融着
水を入れ終わったアクアセルは、端部を熱融着して、水を密封します。ここに電極をつないで、万が一水が漏れた時にはセンサーが働いてわかるようになっています。

アクアセルの敷設完了
水を入れ終わって完成した状態です。触ってみると水が動くのが解って、丁度水枕を触っているような感じです。湯たんぽが朝まで温かいのと同じ原理ですね。
これからこの上に床を貼ってゆくことになります。
Posted by kozyken
category:建築現場
comment(0)    trackback(0)

連休の過ごし方
長かったゴールデンウイークのお休みも今日で最後、皆様いかがお過ごしだったでしょうか。

我が家は、ゴールデンウイーク前に、伊勢まで家族旅行に行ったので、連休中はどこへも行かずに家で過ごしました。
といってものんびり出来たわけでもなく、僕はこの機会にと庭の手入れにいそしんでいました。

前半2日は、電動草刈り機を使って、雑草刈りです。この時期に一度刈り取っておかないとあとが大変です。これで梅雨明けにもう一度やらないといけないのですが。
電動草刈り機で雑草刈り

後半は、冬中家の中に入れていた、ゴムの木、棕櫚竹、ポトスなどの観葉植物を外に出して、土の入れ替え、株分けなどをします。

すっかり伸びたゴムの木は途中ですっぱり切って、挿し木にします。ちょっと荒っぽいやり方ですが、ゴムは丈夫なので、これでまめに水をやっていればやがて根がつきます。
ゴムの挿し木

棕櫚竹は根が鉢の形にぐるぐる巻きになっていて、とてもほぐれそうにないので、これもかなり乱暴ですがのこぎりで2つに切り分けて株分けしました。専門家が見たら眉をひそめそうなやり方ですが。
棕櫚竹の株分け

庭の隅では、3年前に植えたギボウシが今年はだいぶ大きくなっています。これから花をつけるので、肥料をたっぷりやりました。
ギボウシ

モクレンの下では、花ニラが咲いていました。これは植えた記憶がないので、種が飛んできたのでしょう。花ニラは僕の好きな花なので、大歓迎です。
ハナニラ

連休中にやることが終わって、明日からは仕事に復帰です。
Posted by kozyken
category:日記
comment(0)    trackback(0)

「ののの家」―設備工事
昨日はののの家の定例打ち合わせに行って来ました。

工事は順調に進んで、大工さんの工事と並行して、設備の配管工事、電気の配線工事が行われています。
と言う訳で昨日は、大工さん、水道屋さん、電気屋さんに、ガス工事の業者も来て、だいぶ時間を掛けてたっぷり打ち合わせをしてきました。

給水管ヘッダー
これは床下の水道配管のヘッダーと呼ばれているものです。メインの水道管がここで分岐されて、お風呂や、台所など各水回りへそれぞれ単独で配管されてゆきます。
ブルーの色の管は、さや管と言われるもので、その中に一回り細い、実際に水の流れる管が納まっています。その管は、架橋ポリエチレン管と言われる丈夫で柔軟性のあるものなので途中でジョイントなしでゆっくり曲がりながら配管されてゆきます。そうすることで水の抵抗が少なくなり、また地震のときなどにも管が折れるような事故が起こりにくくなります。

給水・給湯配管接続
こんな感じで床の上に出てきます。青が水で、赤がお湯の配管です。

二階給水・給湯ヘッダー配管
2階へもこんな感じで配管されてゆきます。

ガス配管
これはガスの配管で、上がガスコンロ、下が予備のガス栓のものです。

ロフト床の電気配線
これは2階の小屋裏収納の床の電気配線。
この家の2階は天井を張らずに根太や床板がそのまま見えるようなデザインになっているのですが、その時に困るのがこの電気配線です。普通電気の配線は天井裏で行われるのですが、天井が無いので、床を二重にしてその中を配線するように考えてみました。これからこの上に床を貼るわけです。
Posted by kozyken
category:建築現場
comment(0)    trackback(0)

| HOME |