「ののの家」―こだわりのアイテム
「ののの家」は、後2日ほどで完全に仕上がって、今週の土日はオープンハウスです。

そこで、この家ならではのちょっとこだわったところを、いろいろとご紹介しようと思います。
家を設計している時には、いろいろと設計者としてこだわるところが出てくるものですが、今回は、お施主さんにもこだわるところがいろいろあり、それが建物が完成してから、良い雰囲気を作っているのではないかと考えています。

1.本箱:本の好きなお施主さんの第一の希望はたっぷりとした本の収納があり、それが見えるようにすること。居間と階段の間を本箱で仕切りにしたり、家族全員で使える大きな作業カウンターにも本箱を組み込みました。
本箱とカウンター

2.設計者としての最大のこだわりは、2階の天井の形です。屋根の形そのままの急な勾配の天井に、梁や垂木と言った普通は天井裏に隠れる構造部材がそのまま見えてます。古い日本の民家のようです。屋根部分の断熱を外断熱にすることで可能になりました。
垂木と梁


3.お施主さんが、カタログから探してきたベネチアンガラスをロフトの窓にはめ込んでみました。レース生地を貼った天井と共に、きれいに光が入ってくる空間になりました。
ベネチアンガラス

4.これはお施主さんの希望で、キッチンの横の壁に作った黒板。鉄板の上にブルーの黒板塗料を塗ったので、チョークで書くことも、メモをマグネットで止めることもできます。小学校に通う子供のいる家では、メモが多いので便利そうです。
ブルーの黒板

5.これはアメリカ製のスイッチ。お施主さんがネットで調べてきました。日本のものに比べて、シンプルでちょっとレトロな感じがします。
アメリカ製のスイッチ

6.洗面室の洗面器は学校の実験用の流しを木のカウンターにはめ込みました。これもお施主さんが、別荘で使っていて、使いやすいのでと言う希望で作りました。
実験流し

7.最後に、外部の基礎に左官屋さんがモルタルを塗った後、家族全員の手形を付けて、定礎にしました。それぞれの手の大きさが違っていて、後で良い思い出になることと思います。
手形の定礎板
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オープンハウス開催―「ののの家」
このブログでも工事の様子を掲載していた、「ののの家」が昨日、竣工検査が終わり、今週中にはすべての工事が終わる予定です。
そこで、お施主さんのご厚意によって、オープンハウスを開催することとなりました。

ののの家2階スタディールーム

「ののの家」は、40代のご夫婦と幼い二人の子供たち、そして親世代が同居する二世帯住宅です。二つの世帯が程よい距離を保ちながら、コミュニケーションを取る、そして2階の子世帯では、プライバシーよりもコミュニケーションを大事にする、オープンなプランニングを目指しました。

限られた面積の中で、ロフトと吹き抜けを組み合わせ、ボリュームの変化を利用して、立体的で広がりの感じられる空間となるように考えています。
さらに、屋根面を外断熱にすることで、野地板、垂木など、普通は天井裏に隠れてします構造部材を見せることで、リズム感のある空間が出来上がりました。

適切な断熱材の使用とLow-Eガラスの組み合わせで、次世代省エネ基準を達成し、暖房には水蓄熱式のアクアレイヤー床暖房を採用して、1日の室温変化の少ない快適な温熱環境を目指しています。
そのほかにもいろいろと工夫を凝らして、見どころの多い住宅となりました。ぜひ見に来ていただけたら幸いです。

オープンハウスは、下記の要領で行われます。

どなたでも参加できますので、Eメールで、オープンハウス参加希望と書いて、住所・氏名・電話番号を入れて、送っていただければ、こちらより詳しい案内図の付いたパンフレットをお送りします。

日 時:  2013年8月3日(土) AM 10:00~PM5:00
           8月4日(日) AM 10:00~PM3:00
連絡先  : 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-17-33 カサ・ブローテ
       想設計工房 小島建一
       TEL:03―3207―6895/ 090-8491-3611
       FAX:03―3207―6895
       Emale : kekojima@pluto.dti.ne.jp
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「ののの家」―完了検査
吹き抜けの見上げ

今日はののの家の完了検査でした。

建物を建てるときは、工事が始まる前に、役所か民間の審査機関に、建築確認を提出して、図面と書類で、その建物が建築基準法に違反していないかどうかの審査を受けなければなりません。
その確認審査の通りに、建物が出来上がっているかどうかを検査するのが、完了検査です。
今回は民間の審査機関に確認を出したので、そこの検査官が検査に来ました。
現場は、図面通りに工事を行って、何も問題はないはずですが、検査が終わるまではなぜか緊張します。検査の方は何も問題は無く、短い時間で終わりました。

現場は、細かいところが少し残っていますが、外構を除いて、今週中に終わる予定で、来週早々にお施主さんと設計事務所の検査となります。
検査機関の検査は、法的に問題が無いかどうかの検査ですが、来週は、工事の仕上がりと設備関係が設計通りになっているかと言う検査になります。

小屋裏からスタディールーム見下ろし

キッチン
特注のステンレスカウンターのキッチンは、扉のないシンプルな構造ですが、シンクの横にこれから食洗機にが入ります。

ロフト
ロフトの天井に、薄手のレース生地を貼りました。天井越しにトップライトの光が柔らかく入ってきます。

ロフト見返り
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時間にはばたく翼

イタリア―時間にはばたく翼」(竹内裕二 著)

建築家の竹内裕二さんが小説を書いたと聞いて、さっそく送っていただいて読んでみました。

竹内さんはちょっと変わった経歴をお持ちの方で、大学の建築学科を卒業後、設計事務所を開業した後、ローマ大学へ留学、帰国後自分の事務所を運営しながら、法政大学の大学院へ入学して、陣内秀信先生のもとで、歴史の研究によって博士号を取得しています。
現在法政大学の非常勤講師をしている関係で、僕も時々お目にかかる機会があります。

竹内さんは、福井県敦賀市の出身なのですが、僕の両親も敦賀の出身なので、合うとよく敦賀の思い出などを話していました。

小説「イタリア―時間にはばたく翼」は、その敦賀の海と、イタリア、の今は廃墟となっている小さな村が舞台となっています。
竹内さん自身を彷彿させる主人公の建築家が子供のころ小さな舟で釣りに出て遭難した話と、大人になった彼が訪ねた、イタリア、トスカナの小さな廃村、そして時間が遡って16世紀初頭のその村の人々の話が、時間と空間を超えてつながって、話が展開してゆきます。

竹内さんは、今までにイタリアの山岳都市の本や、ロマネスクの修道院建築を題材にした研究書などを出版していますが、小説は初めての試みということです。
とてもよくできたストーリーで、よくこれだけ書けるものだと感心します。

毎年のようにイタリアを旅して、古い集落を隅から隅まで知っている竹内さんらしい、小説でした。
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ののの家―設備器具取付
昨日は、午前中に「ののの家」のカーテンを選ぶために、初台にあるフジエテキスタイルのショールームにお施主さんご夫婦と一緒に行き、午後から現場へ行きました。

現場は内装工事も終わり、いよいよ最終段階と言うことで、電気屋さんが照明器具を付けて、設備屋さんが、洗面器や便器などの衛生陶器、器具類を取り付けています。

机で作った洗面化粧台
これは、食堂の一角に設けた洗面化粧台。子供たちが食事の前に手を洗うように設けたものですが、お施主さんが昔から使っていた机を再利用して作りました。お施主さんのアイディアですが、出来上がってみるとなかなか良い雰囲気です。大工さんが鉋をかけて、傷を削り取り、塗装を掛けてきれいになっていますが、もっと昔の傷が残っていても良かったのかもしれないと思いました。

ロフトのベネチアンガラス
ロフト部分の窓には、青い色のついたベネチアンガラスが嵌め込まれています。法律でロフトの天井高を1.4mに抑えなくてはいけないので、これからこの天井にレースのカーテンを貼ることになっています。レース越しにトップライトの光が入ってきて、またロフトの雰囲気が変わるのが楽しみです。

FRPグレーチングの床
2階のベランダには、FRPグレーチングの床が張られていました。これも柔らかな光を下の階に届けるようになります。

いよいよ来週には建物本体の工事は完成して、検査機関の完了検査を受けます。並行して外構工事を進めて、今月末には竣工の予定です。

お施主さんのご厚意で、8月3日(土)と4日(日)の2日間オープンハウスを開催することが決まりました。詳しくはもう少ししたらご案内する予定です。
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「都市と都市」
都市と都市

チャイナ・ミエヴィルの「都市と都市」(ハヤカワ文庫)という小説を読みました。

架空の都市、ベジェルで発見された身元不明の女性の死体と、その事件の捜査にあたる刑事と助手の女性捜査官、というと、よくある刑事物のミステリー小説ですが、この小説はそれに加えてSF小説でもあります。
実はべジェルは特別な都市で、同じ場所にあるもう一つの都市、ウル・コーマと位相を変えて同時に存在しているのです。
いわゆるパラレルワールドのようですが、普通パラレルワールドというのはお互いの存在に気が付いていないという設定ですが、ベジェルとウル・コーマはお互いの都市を認識していて、都市のいくつかの場所ではお互いの世界を垣間見ることができます。
ただし、相手の都市を見ることは禁じられていて、勝手に境界を超えることは重大な犯罪とみなされます。
お互いの都市間の交流もあり、正式に手続きを踏めば相手の都市に行くこともできます。
このベジェルで起きた事件の被害者はウル・コーマの学生だということがわかって、べジェルの刑事と、ウルコーマの刑事が協力して捜査を進めてゆくことになります。
次々に新しい謎が生まれて話が展開してゆきますが、そこには二つの都市の特殊性が複雑に絡んで、読む者の想像力を刺激します。
正直なところ、この二つの都市の在り方を想像するのがとても難しくて、最初のうちはストーリーに没頭しにくいところがあります。描かれる世界が普段の我々の思考からかけ離れていて、その感覚は読み終わるまで付きまとうのですが、それ以上にその世界で繰り広げられる都市の景色に魅了されるところがあります。

この本は、書店に平積されているのを偶然手に取って、帯に書かれた解説に興味を持って買いました。最近、ついついアマゾンで本を買うことが多いのですが、未知の作家に出会うためには、時々本屋さんに出かけることも必要ですね。
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ののの家―足場解体
ののの家は、足場が取り外されて、ようやく外観が見えるようになりました。

以前にもお話ししたようにこの家の外壁は、北と東側を黒に近いグレー、南と西を白と、二色に塗り分けています。

白い外観
お隣の庭越しに、南側の道路から見るとこの様に白い家に見えます。

黒い外観
反対に回って、アプローチ方向から見ると黒い家に見えます。

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裏のお宅から見ると、このように壁が白と黒に塗り分けられているのが解るのですが、この位置から見ることが出来るのは裏のお宅の人だけです。つまりこの家を訪れる人は、説明されなければ、この家は黒い家だと思い、裏の道路から見た時の白い家は、違う家だと思い込むわけです。
一寸した悪戯のようですが、見る位置によって家の見え方が変わるのもお面白いのではないかと思います。

鉄骨のバルコニー
鍛冶屋さんが、南側のバルコニーを取り付けています。
これは、鉄骨で作って亜鉛の溶融メッキを掛けています。アルミ製のものより丈夫で、メッキを掛ければ錆の心配もなくなるので僕が良くやる方法です。
この床の部分に、透明なFRPグレーティングを載せて、下の部屋が暗くならないようにします。

洗面室
内部はペンキ屋さんの仕事も終わり、これから電気と設備の器具付が始まるところです。
洗面室も壁のペンキが塗り終って、洗面カウンターには、学校の実験用流しが取り付けられる予定です。
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