2013→2014
今年も残すところあと一日半、いろいろなことがあった2013年ももうすぐ終わりを迎えようとしています。

今年がどんな年だったのか少し振り返ってみると、仕事の面では量より質の年だったような気がします。
この一年で設計したのは、「ののの家」の新築工事と、八幡山の家のリフォーム工事の2軒でした。八幡山の家はリフォームとはいえかなり規模の大きいものですが、それでも年に2軒の設計ということは、一軒あたりにかなりの時間を割くことが出来ます。
工事に入ってからも、詳細図、原寸図を描いたり、現場で職人さんと打ち合わせて、現場の状況に合わせて図面を書き直したり、再検討したりという余裕もできます。
僕の先生だった、宮脇檀さんは、住宅の設計は時間をかければかけるほどよくなると言っていましたが、本当にその通りですね。

今年の、ののの家と、去年の逗子の家は、そういう意味でやりたいことが十分に出来た仕事でよかったと思っています。
やりたいことが十分にできるということは、お施主さんにも恵まれたということですが、来年はどんなお施主さんに巡り合うのか楽しみです。

その「ののの家」のお施主さんから、こんなクリスマスカードをいただきました。カードを開くと、「ののの家」が立ち上がってくるという凝ったものです。この家が気に入ってくれていることが伝わってきて、本当にうれしいクリスマスプレゼントでした。
ののの家のクリスマスカード

私生活では、9月にイスタンブールとローマに旅したことが一番大きな出来事でしょうか。

特にイスタンブールは初めてだったので、かなり興奮して建築を見てまわりました。
一人で、気ままな旅だったので、好きなものを見て、写真を撮りまくるという旅で、それはそれでとても良かったのですが、もう少しゆとりを持って楽しんでくれば良かったと少し反省するところもありました。
イスタンブールは、古いモスクの建物に魅せられて、旧市街だけで3日の予定を使い切ってしまったのですが、後から考えれば新市街にも行ってみればよかったと思いました。

でもやはり、旅をするということは常に新しい発見があってよいものですね。近いうちにまた、もう少し時間をかけた旅が出来たらよいなと思っています。
イスタンブールのバザールにて

来年もこのブログで、いろいろなことを書いて行きたいと思っています。これからもお付き合いしていただければ幸いです。
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八幡山の家―今年最後の現場
昨日は八幡山の住宅リフォームの現場の定例打ち合わせでした。

年内は現場も今週いっぱいなので、今年最後の現場定例打ち合わせになります。

ここの所、現場で対応しないといけない問題が毎回出てくるので、それに合わせて、このような詳細図を何枚も書いて、現場で監督さん、大工さんと打ち合わせを繰り返しています。
現場の打ち合わせ

先週、配筋と型枠を設置していた、階段周りの基礎補強コンクリートが打ち終わっていました。階段回り3方の壁を耐震補強するために、基礎の補強と、新たな基礎を作りました。
階段周りの基礎補強

2階の部屋の天井を斜めに高く貼るところで、新たにきれいな梁を入れています。大工さんは、筋違を入れる作業中。
新たな化粧梁の取り付け

ここは柱を抜いたので、はりのしたにもう一本梁を入れて補強しています。これをマクラ梁と言います、上の梁を抱くような格好になるからこう言うのですね。建築用語には面白い言葉がいろいろあります。
マクラ梁

これは先週悩んだところ。二階のユニットバスが入るところなのですが、ユニットバスを落とし込むと、斜めに入っている金属の火打ち梁に当たってしまうので、やはり一段下にマクラ梁を入れて、ヒウチ梁も下に下げるようにして解決しました。
マクラ梁と金属火打ち梁

工事は少し遅れ気味ですが、年明けから少し現場に頑張ってもらおうと思っています。
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伊藤豊雄さんの特別講義
伊藤豊雄さんと富永譲さん

先週、法政大学建築学科の連続講義で、隈研吾さんの特別講義を聴きに行った話をここに書きましたが、この土曜日には最終回として、建築家の伊藤豊雄さんの講演を聞きに行ってきました。

伊藤さんは、隈さんに劣らず国内外で活躍している建築家で、僕の勝手な思い込みでは21世紀に入って最も重要な建築家の一人ではないかと思っています。

伊藤さんは、70歳を超えた今でも作る建築が常に変容して、作品を発表するたびに過去にとらわれない新しい試みをしています。しかもそれが表面的なことではなく、建築の仕組みそのものを変化させるような試みなので、見る方も目を離せない存在です。

この日は、講義と言うよりも初めからこのフォーラムの企画をした建築家で法政大学教授の富永譲さんとの対談形式でした。二人は若いころ、菊竹清則設計事務所の先輩後輩の間柄だったので、話はざっくばらんな楽しいものでした。
二人とも独立した時が60年代後半で、学生運動の盛んな独特な時代を共有しています。
話は建築から、高倉健のやくざ映画、藤圭子の怨歌にまでおよび、少し遅れた同時代人として僕には懐かしいものでしたが、多分学生たちにはわからない世界だったでしょうね。

この日の最後に、伊藤さんが、建築は一人で作るものではないでしょうと言っていたのがすごく印象に残ったのですが、ここに伊藤豊雄の建築の秘密があるような気がしました。

この日の話には出なかったのですが、東北の大震災の後、伊藤さんは復興プロジェクトにも多く関わっていて、震災後に建築に対する考え方が大きく変わったと雑誌に書いていたことが僕の記憶に残っています。
それは、建築家は自分の考えだけで設計してはいけない、その建築を使う人のことをよく考えて、真摯に耳を傾けて設計しないといけないというようなことだったと思います。

僕は、震災前に伊藤さんの代表作である、仙台メディアテークを見に行ったことがあります。四角いガラスの箱を、海藻の様に揺らいで見える柱が支える不思議な建物なのですが、僕が訪れた時には、いたるところでくつろいでいる仙台の人たちを見ることができました。明るく気持ちの良い空間で、独特な雰囲気が仙台の市民に愛されていることが良く解りました。
そのことを、講演の後のレセプションで、伊藤さんに話したのですが、伊藤さんもあの建物は本当に仙台の人たちに愛されているのです、言っていました。
建築は、使う人に愛されることが本当に大事なことだと改めて思いました。
これだけ世界的に有名になっても、建築の原点をしっかりと見つめている伊藤豊雄と言う建築家が改めて好きになりました。

仙台メディアテーク外観

中でくつろぐ人々

柱に寄りかかって
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月刊ハウジングに「ののの家」掲載
今年8月に完成した、「ののの家」がリクルート社発行の「月刊ハウジング」2014年2月号に掲載されました。
二世帯住宅の特集に、コンパクトでも広々とつかえる工夫のある家として紹介されています。
本屋さんに立ち寄られたときにでも手に取って見ていただけたら幸いです。

月刊ハウジング
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category:住宅
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八幡山の家-補強工事
昨日は八幡山の住宅の現場定例会議でした。

先週、第二期工事の解体状況を見て、いろいろな問題点を大工さんと検討したのですが、その解決案を図面に書いて、まずはその内容を打ち合わせしました。
昨日は2階に納めるユニットバスの業者が来ていたので、ユニットバスの納め方と、それによる梁の補強などいくつか打ち合わせを行いました。新築ならば問題ないのですが、ユニットバスを2階に設置する場合、既存の梁や火打ち梁との取り合いなどいろいろ問題が出てきて、その補強方法などだいぶ時間をかけてのやり取りとなりました。

今回は、階段を上りやすくするために作り直すのですが、その階段の壁を利用して耐震補強を考えていたところ、階段の両脇の壁の下に基礎が無いことが解体の結果わかりました。
急遽この部分に新たに基礎を作って補強することにしました。
階段室周り基礎工事

お施主さんには、既に工事の終わったところに一時的に引っ越してもらっていますが、二期工事で二階全体が工事範囲になっているため、今までの半分のスペースで生活していただかなくてはならず、大変不便をおかけしています。
写真は、一期工事の終わった1階の居間部分で、きれいに仕上がっているのですが、さすがに荷物が多くて大変そうでした。
工事の終わった居間
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隈研吾さんの特別講義
隈研吾

法政大学の建築学科では、「モダニズムをめぐって」と言うテーマでこのひと月半ほどの間に著名な建築家を呼んで全8回の特別講義を行っています。

在学生に向けたものですが、OBの参加も出来、その講師陣が豪華なので僕もなるべく参加するようにしています。
全8回すべては難しいのですが、先週の土曜日には建築家の隈研吾さんが講師と言うことなので聞きに行って来ました。
隈さんは、最近では築地の歌舞伎座や、丸の内のキッテなどで一般の人にもすっかりおなじみの建築家ですが、日本だけでなく世界中で活躍して高い評価を受けている人です。

そんな隈さんも、建築関係者の間では評価が大きく分かれるところがあります。その理由は、彼の建築がモダニズムの方法から少しずれているところにあるように思います。
モダニズムとは何かと話し始めるときりが無くなるのですが、簡単に言うと1920年代ごろから始まった、合理的で装飾をはぎ取った形態の建築と言うことが出来ると思います。

隈さんの建築が装飾的かどうかというとこれがまた難しいところなのですが、少なくとも今までのモダニズム建築とは違って、木や竹、石、土、瓦などの素材を使って複雑で手間のかかるファサードを作っていることは確かです。
この日の講義で、隈さんはこれを構造的な合理性を使ってうまく説明していました。
とても話の旨い人なので、納得しそうになるのですが、一連の作品を見ていてけしって合理的な理由ではなく、やはり一種の装飾なのだと僕は思いました。とても巧妙に作られた抽象的な装飾と言ったらよいでしょうか。

ただ、装飾があることが悪いわけではなく、建物が魅力的で人々に受け入れやすいものであれば良いと考えると、隈さんの建築は最初からモダニズムの教条的な考え方を飛び越えているのかもしれません。

この日の講義を聞いて、僕は隈研吾と言う建築家にとても魅かれるものを感じたのですが、まだまだ評価の難しい建築家であることに代わりは無いのかもしれません。
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八幡山の家―2期工事開始
2階の解体工事

八幡山の家は、1階の居間と和室部分の1期工事が終わり、いったん1階に生活の場を移していただいて、今週から2期工事に入りました。

2期工事は階段を含む2階全体で、部屋の間仕切りの変更、一部屋根の形を変えたりと、1期工事より大変な工事になります。

解体がある程度進んできたので、昨日は現場へ打合せに行って来ました。
部屋の形が変わり、階段の架け方も変わるので、柱を抜いたり、梁を補強したりと構造的な変更もいろいろと出てきます。
新築工事と違って、リフォームでは構造が解るような古い図面もなく、屋根裏も覗けるところが一部しかないので、設計中は想像で進めて行くより仕方ありません。
解体してみて初めて実際がどうなっているのか解るわけですが、今までの経験からそんなに設計と実際が違うことはありません。

今回も大方のところは設計通りでいいのですが、設計で抜くつもりでいた柱がどうしても抜けないところが2カ所ほどありました。
大工さんといろいろやり取りしながら、設計の部屋の形を少し変えることで、大きな問題が出ることなく納めるように変更しました。
そんなことで昨日は大工さんと現場で暗くなるまで打ち合わせをしていましたが、うまい解決法を考えるのもリフォームの醍醐味と言えるのかもしれませんね。

この家にはいつもお施主さんがいるので、変更になるところをその場で説明して了解を得て、現場を進められるのも大変助かります。
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デッキの庭
庭のデッキとベンチ

8年前に設計した、たまプラーザの家は南北に細長い敷地で、道路に面した南側に駐車スペースとアプローチの庭、北側にプライベートな庭を作りました。
その北側の庭に、お施主さんが好みの木や草花を植えて楽しんでいたのですが、その手入れと雑草の処理が大変で、もう少し手間のかからない庭にしたいという相談がありました。

そこで、全面をデッキにして、その一部に穴を開けて既存の樹木を残し、一部隣地との境の植物も残すように計画して、その工事が先週完成しました。

デッキに使っているのはサーモウッドと呼ばれるデッキ材です。フィンランドで開発されたもので、薬品を使わず木材を高温高圧の窯の中で木の繊維を変化させることによって耐久性を高めたものです。厚さが33mmもあって、しっかりした感じがします。

このサーモウッドを使って、ベンチとテーブルも作りました。
ただ、裏のお宅との境は背の低いフェンスなので、このテーブルでお茶を飲んだりする時はちょっと気になります。目隠しになる塀も考えたのですが、裏のお宅にとっては目障りだろうし、庭が日影になるのも迷惑をかけます。

そこで考えたのがベンチの後ろの背もたれを少し高くするということでした。高さが1.4mほどでベンチの後ろだけなので裏のお宅にもそんなに迷惑にはなりません。それでもここに座ってみると周りの視線が気にならずにくつろいだ気分になれます。

今回は建物本体の設計ではありませんが、建物にとっては庭のデザインも大事なことだと、改めて思いました。
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ののの家-夜景撮影
先日、ちょっと届けるものがあり「ののの家」に伺ったついでに夜景の写真を撮らせていただきました。

入口回りの夜景

写真を撮るという目的もありますが、夜の照明の具合、部屋の雰囲気をカメラのファインダーをのぞきながら確認したいということもありました。

照明のやり方によって部屋の雰囲気は大きく変わるので、住宅の設計において照明計画はとても大事なことだと僕は考えています。

窓の開け方によって、光の入り方が変わり、部屋の有り様が変わってくるのと同じように、夜の時間は照明の光の当たり方によって部屋の雰囲気が変わるわけですが、その辺に全く気を使わない設計が多いことが不思議に思えます。

ののの家の場合、現場に入って電気屋さんが工事に入る前に、もう一度検討して一部器具を変えたり、細かい位置の調整を行って、寸法を入れた図面を電気屋さんに渡しています。
平面的な位置だけでなく取付の高さなども細かく指定しています。

撮影を終わって、夕食をご馳走になりながら照明がイメージ通りにうまく行っていうことを確認しましたが、お施主さんからも気に入っていただいているようで安心しました。

ペンダントライトの光の落ちる食卓

ロフトのレース張り天井から落ちる光
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category:住宅
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八幡山の家-壁天井の塗装
昨日は八幡山の住宅リフォーム工事の現場に行って来ました。

fuji12011.jpg

天井を専用ローラーで塗装

1期工事部分が今週で終わる予定で、昨日はペンキ屋さんが壁と天井の塗装を行っていました。もともとこの部屋は塗装仕上げだったので、サッシを取り換えたところとか、天井を断熱材の補強するために穴を開けたところなどを補修した後、このようにもう一度塗料を塗って仕上げています。

日本の住宅の内装はほとんどがビニールクロスで仕上げられていることが多いのですが、僕はどうもこのビニールクロスが好きになれなくて、このように塗装で仕上げるか、漆喰などの左官仕上の壁にしています。
ビニールクロスは工事が楽で、コストが安いというメリットはありますが、それは工事を行う側のメリットであって、本当に長く住み続けるうえで良い建材なのかどうか疑問なところがあります。このようにリフォームの時も、ビニールクロスはきれいに剥がすことが難しく、工事が大変ですが、塗装仕上げであれば上からもう一度塗ればよいので楽です。場合によっては素人が自分で施工することもできます。

ベンジャミンムーアの塗料

ここで使っている塗料は、ベンジャミン・ムーアと言うアメリカのメーカーの水性塗料で、わが事務所では10年ほど前から標準仕様にしています。
なぜこの塗料を指定しているかと言うと、仕上がりがきれいで、塗膜が丈夫、ある程度の汚れはふき取ることが出来るなど、国産のものに比べて性能が高いからです。
値段も国産の水性塗料に比べて倍以上するのですが、もともと塗装工事は材料代よりも職人さんの手間代の占める割合が大きいので、実際にはそんなに大きな価格差にはなりません。

昨日も、現場のペンキ屋さんの意見を聞くと、塗るときに粘度が高く塗り方にコツがいるけれども、仕上がりはきれいですねと言っていました。

ここで使っている色は、かすかにグレーの入った白です。このメーカーの色サンプルは3300色もあり白だけでも30種類ぐらいあるはずです。それぞれの色に名前が付いていて、ちなみにこの色は、White Diamondでした。
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category:建築現場
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エコガラスサイトの逗子の家
以前このブログに、「逗子の家」でエコガラスサイトのウエブマガジンの取材があったことを書きましたが、その時の記事が掲載されました。
よろしければこちらからご覧ください。『エコガラスサイト

エコガラスサイト

大手ガラス会社、3社が運営している、板硝子協会というところのサイトなので、記事の中心はペアガラスや、LowEガラスの断熱効果を示すことなのですが、それだけでなく建物全体の住み心地を丁寧に文章と多くの写真で書いてもらっています。
紙媒体の雑誌と違って紙面の量的な制限が少ないところがウエブ上の記事の良いところなのかもしれませんね。
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