八幡山の家―小屋の補強
昨日は八幡山の家の現場定例打ち合わせでした。

現場は先週からあまり進んでいませんが、先週問題になった2階寝室の小屋の補強工事が終わっていました。

写真の様に梁の繋がっていないところに新たな梁を入れて金物で補強して、火打ち梁と言う、斜めの材料を入れて固めています。
梁の補強部分

もう一つ、鉄骨の梁の上に載った丸太梁が固定されていない件は、写真の様にその上の束同士を両側から板材で挟んでボルトで締めるようにして固定しています。
丸太梁の固定

工事が遅れ気味なのは、このような予定外の補強が出てくることと、大工さんが一人でやっていることに寄ります。仕事に慣れた大工さんに丁寧な仕事をしてもらいたいのですが、工期が遅れればお施主さんにも迷惑をかけることになるので、難しいところです。
来週からはもう一人大工さんが入ってきて、屋根工事など別のところを進めてもらうことになったので、少しでも工期の遅れを挽回したいところです。
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「東京の経験豊富な建築家とつくる家」
「東京の経験豊富な建築家とつくる家」という本が建築ジャーナル社から刊行され、一昨年設計した「逗子の家」が私のプロファイルとともに掲載されています。
建築家に家の設計を頼むということはどういうことなのか。住宅メーカーや工務店の設計施工とどう違うのか、また依頼するにはどうしたらよいのかなど、詳しい解説もついています。

本屋さんで見かけたら手にとっていただければ幸いです。

東京の経験豊富な建築家とつくる家

逗子の家のページ
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八幡山の家―2階屋根裏の構造
今週も水曜日に八幡山のリフォームの現場に行きました。

この家の2階は、半分は大きく間取りも変えてリフォームするのですが、奥にある寝室と書斎は、一部壁に筋違を入れるほかは、床・壁・天井の仕上げを変えるだけの予定でした。

寝室の解体風景

ただ天井裏の構造がどうなっているのか気になる部分もあるので、結局寝室の天井を解体してもらうことにしました。
解体したところをよく見て行くと、普通とは違う工事のやり方をしているところが何か所かあり、問題点がいくつか出てきました。

鉄骨梁と壁の取り合い

写真の様に一部鉄骨で梁を作っています。ところが鉄骨の梁の先40cmほどの所に壁があって桁があるのですが、これがお互いに繋がっていないのです。これではこの外側の壁が地震で大きく揺れた時に外れてしまうかもしれません。
こうゆうことはマニュアルがあるわけではないので、現場で大工さんと相談しながら最善の方法を考えて行くしかありません。どのように対処したかは説明が難しいので、工事が出来たところで又説明します。

鉄骨梁と丸太梁の納まり

もう一つ問題は、真ん中を通っている鉄骨の梁に丸太の梁が3本架かっているのですが、これが載っているだけで止めてないのです。
通常木の梁に、丸太の梁が掛っているのであれば、お互いにほぞで噛み合わせて、ずれないようにするのですが、相手が鉄骨では金物を取り付けたりと言うこともできません。
そこで考えたのは、丸太の梁の上に角材を通して、丸太梁通しを繋いで、その角材を一番はじで直交する梁に留めるという方法でした。これで地震で大きく揺れても丸太張りがずれて屋根が落ちてくるようなことは防ぐことが出来ます。

耐震的な改修と言うのはなかなか教科書通りにはゆかないので、現場をよく見て、その場その場で対処して行くことが大事なのだと言えます。
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「ののの家」の暖房について
1月も後半に入り毎日寒さの厳しい日が続いています。
去年の夏に竣工した「ののの家」の暖房の具合を見せてもらいに、先週土曜日に伺ってきました。

床下にアクアレイヤーを施工中
この家の親世帯、1階には水蓄熱式の床暖房、アクアレイヤーを入れています。床の下全面に厚さ6㎝の水の入った特殊な袋を並べて、その下に敷いた電熱シートで深夜電力を利用して蓄熱するというシステムです。丁度床下に湯たんぽがあると言った感じですね。
深夜電力で夜11時から翌朝7時まで通電して、水の温度を30度になるように設定しています。

床下断面図
通常はこの水の下で断熱して、水に蓄熱した熱を日中放熱するという形なのですが、今回はこの断熱材を入れないで、基礎断熱としています。そのため、電熱シートの熱は下にも放熱して結果として基礎のコンクリートにも蓄熱されるだろうと考えています。

前日にお施主さんのお母さんが室温とアクサレイヤーの水温を測っておいてくれました。
朝の水温が27℃で室温が20℃、夕方5時の水温が21℃、室温21℃、夜の水温が20℃で室温が21℃と言うことでした。
朝7時に深夜電力が切れて、水温が30度になっているはずですが、それから水温は少しずつ下がって夜には20℃になっているということで、室温はほぼ一定で20~21℃と言うことです。とても快適に生活されているということでした。エアコンも設置しているのですがまだこの冬は使っていないということです。
ちなみにこの日の気温をアメダスで調べてみると、最高気温9.4℃、最低-0.5℃、平均気温4.3℃でした。(船橋地方)

アクアレイヤーは1階だけで、2階の子世帯はエアコンが一台だけなのですが、不思議なことにこのエアコンをほとんど使わずに済んでいるということです。僕が伺った時も室温が18℃でした。1階の熱が少しずつ上がってくるのと、日当たりの良い時間帯の熱が残っているということなのだと思いますが、それにしても断熱がかなりしっかり効いているということのようです。

1月の東電の領収書を見せてもらったところ、深夜電力の使用量が578KWHで料金が9700円程でした。1日あたり平均にすると19.3KWHになり、電熱シートの容量が5.7KWなのでこれで割ると、通電していた時間が3.4時間となります。
水温を30℃で設定しているので、30℃になると電源が切れて、深夜時間帯は8時間ですが、実際には3.4時間だけ電熱シートが働いていることになるわけです。
ちょっと比較するものが無いのですが、30坪ほどの住宅全体を暖房する熱量としてはかなり良い結果ではないかと思います。
ただ電熱シートは電気を熱に変換するシステムとしてはかなり効率が悪いので、その辺がこれからの課題ではないかと思います。
実は、このメーカーでは、電熱シートの代わりにヒートポンプで温水を作って、これでアクアセルを暖めるシステムもあるのですが、システムが複雑になり、イニシャルコストが倍ぐらいかかってしまうので今回は使いませんでした。
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火山のふもとで
火山のふもとで

松家仁之の「火山のふもとで」(新潮社)と言う小説を読みました。

この本は、建築家を主人公にした、又は建築を設計することをテーマにしたということで珍しい小説です。
建築家が主人公と言うと、表層的に捉えられることが多いのですが、これは建築家の思考の過程をかなりリアルに描いているという点でも興味深い本でした。

物語は主人公の僕が、大学を卒業するにあたってかねてから敬愛していた建築家、村井俊輔に会いに行くところから始まります。もう何年も前から新人は取らないと言っていた村井俊輔ですが、なぜか彼は気に入られてその事務所で働くようになります。
村井の事務所では夏の間だけ、浅間山のふもとにある「夏の家」に所員が泊まり込んで仕事をするので、新人の彼もその古い、文化人の多い別荘地で働くようになります。
その年は、国立図書館のコンペがあり事務所は多忙を極めているのですが、その夏の家では独特な共同生活の中で仕事が進められて行きます。
話は後半になって意外な展開をしてゆくのですが、これから読む人のためにストーリーは書かないようにします。

ここに出てくる老建築家の村井俊輔は、建築家の吉村順三をモデルにしていると言われています。
吉村順三は、奇をてらわない、住みやすく美しいデザインをする人で、長らく東京芸大の教授だったので、その教え子がそのデザイン思想を受け継いで一つのグループを作っています。僕の先生だった宮脇檀さんもその一人でした。

著者の松家仁之は本の編集者を経て、この本がデビュー作と言うことですが、とても新人とは思えない緻密な表現と、ディテールを駆使した文章を書く人です。一度ならず文章の巧妙さに驚かされるところがありました。
たとえば、小説は後半まで一人称の僕で書かれているのですが、あるところから「私」で始まり、これによって、一気に読者は時代が何十年か飛んだことに気が付きます。
これに類したところがいくつかあって、うまいな~とつい感心してしまします。
作者は、建築には全くの素人だと思いますが、建築について知識があるだけでなく、設計の過程や、そのための建築家の思考の過程まで実に繊細に語っている事にも深く感心させられました。
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八幡山の家―ユニットバス取付
昨日は八幡山のリフォーム現場へ定例打ち合わせに行きました。

現場では、去年の年末に打ち合わせをしたユニットバスが取り付けられていました。
サイズが、一般的な1616サイズ(内部の広さが1.6m×1.6m)より奥行きが一回り大きい1618サイズなのですが、リフォームなので納まりが難しいところがあり、ユニットバス業者、大工さんと散々やり取りをしたところですが問題なく納まっていました。

ユニットバスを仕上がったところはよく見ると思いますが、周りが仕上がっていないとこんな恰好をしています。スチールのフレームにパネルを張って出来ているのですね。
今回は入口の扉が引き戸になっていて、壁の中に納まるようにこれから大工さんが造作を行います。
ユニットバスの外観

今回は2階に取り付けたのですが、下から見上げるとこんな恰好をしています。
3本のスチールのフレームを梁に引っかけるようにしています。そのためにフレームの取り付く梁は下にマクラ梁を入れて補強しているのが見えます。奥に見える黒い配管が排水管で、これから繋ぎこむようにするわけです。
ユニットバスを下から見上げると

昨日は大工さんは古いサッシを新しい断熱サッシに取り換える工事を行っていました。
又電気屋さんが入って、配線工事も行われていて、打ちわせをしました。
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実測術
実測術

13年前に法政大学の陣内研究室と宮脇ゼミで作った「実測術」と言う本が再版されと言うことで、出版社から一冊送っていただきました。
僕はこの中の一章を担当して書いているのですが、継続的に少しずつですが売れていて、今回が第四刷になるということでうれしい限りです。

陣内研究室は、現在でも陣内秀信先生が法政で教えていらっしゃるのですが、世界中の古くて魅力的な街並みを調査しています。
宮脇ゼミはそれよりも古く、1960年代に日本の伝統的な魅力のある集落を調査していました。この本が作られたころはすでに宮脇檀先生は亡くなられていたのですが。

どちらも、フィールドと時代は違いますが、実際にその集落の中で実測をして、街並みから一軒一軒の住宅のプランまで図面に再現して、その魅力がどこから来るのかを研究するということでは似ています。我々は当時それをデザインサーベイと言っていました。

このデザインサーベイは60年代から70年代にかけて盛んに多くの大学で行われていたのですが、今でも実際の建物、街並みを実測して研究することが大事なことだと考える人が多いので、この本も売れているのだと思います。

稗田

僕はこの本の中で、70年に奈良県大和郡山の稗田と言う環濠集落を調査した時のことを書いています。
久しぶりに読み返してみて、13年前にこの本を書くために稗田を再訪した時のことが懐かしく思い出されました。
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漆喰の壁仕上げについて
最近何軒か見学させていただいた住宅の壁に塗っている漆喰の仕上げについてちょっと気になったことがあるので少し書いてみたいと思います。

プラネットウオール塗り

左官屋さんが漆喰を塗る仕上げは、昔からあるごく一般的な材料ですが、手間と時間がかかるので敬遠されている時期がありました。今でもハウスメーカーや、建売住宅ではほとんど使われていません。
しかし、調湿作用があり、匂いや室内の有害物質を吸着する働きがあること、何よりも職人の手の跡が残り、ぬくもりのある仕上げということで、我々設計者を中心に再び使われる機会が多くなってきました。

僕もこのところ設計している住宅では、漆喰を使うことが多くなりました。
問題は、左官屋さんが鏝で塗り上げて行く仕上げですから、同じ材料でも塗り方によって仕上がりの感じが大きく異なってくることです。
何軒か見せてもらった住宅では、かなり粗い仕上げで、意図的にラフな仕上げにしているということでしたが、壁の仕上がりのラフなところが、空間全体の仕上がりをラフにしているようで、ちょっと気になりました。

僕の仕事では、漆喰を塗るときに左官屋さんにはなるべくフラットに仕上げるように頼んでいるのですが、結果として鏝の跡が少し残るぐらいがちょうどよいのではないかと思っています。

出来れば仕上がった空間には、一本筋の通とった、凛としたところがあってほしい思います。
あまりラフになって、空間が甘くなるのも困るし、かといってあまり固い空間も住宅としては住みづらいものです。
その辺のバランスが、実は住宅を設計するうえで一番難しいところかもしれませんね。
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category:住宅
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建物の実測
昨日今日と、母校法政大学の55年館の実測を行ってきました。

55年館と言うのは1955年に竣工した建物で、繋がっている58年館と共に、元法政大学の教授で建築家の大江宏が設計した、戦後のモダニズム建築の傑作です。
この建物は去年、近代建築の記録と保存を目的とする学術組織「ドコモモ・ジャパン」の選定を受けています。

55年館エントランス外観

4年前に、この建物が解体、立て直しされるという話があり、我々建築学科の卒業生が中心となって、改修しながら使い続けることを提案してきたのですが、残念なことに今年から建て替え工事が始まることになりました。
建物本体部分が解体されるのは、まだしばらく先なのですが、エントランスホール部分だけ3月ごろから解体に入るという話があり、とりあえずその部分だけでもきちっと実測して、記録を残そうということになり、2日間の実測作業を行いました。

解体の話が出てから、僕は何回となくここを訪れているのですが、訪れるたびに新しい発見があります。

55年館エントランスホール内観

このエントランスホールの部分は、つい見過ごしてしまうところなのですが、実に美しい空間です。
今までは、線の細いスチールのサッシのラインの美しさに気を取られていたのですが、床の仕上げの白と黒のパターンの美しさが、この空間に大きな魅力を与えていることに気が付きました。
そのほかにも、実測しながら細部にこだわって見て行くと設計者が何を考えながらディテールを決めて行ったのかが良く解り、謎解きをしているような面白さについついはまってしまいます。

床のパターン実測図

僕は学生時代に、日本の古い集落を実測調査する作業をゼミの研究として行っていたのですが、そのころを思い出しました。
優れた建物を実測することは、いつになっても良い勉強になります。
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八幡山の家―家具打合せ
2階吹き抜け周り

今日は今年初めての八幡山の家の現場打ち合わせでした。

現場では年末まであった階段が解体されていて、大工さんが階段周りの壁の補強工事を行っていました。この後、新たな階段を取り付けて、今までよりも上り下りが楽になるようになります。
階段周りの壁の補強

今日は家具屋さんに来てもらって、2期工事で取り付ける靴箱や洗面化粧台について打ち合わせを行いました。
写真のような、家具の施工図を家具屋さんが書いてきていて、これをもとに打ち合わせを行います。
手書きの図面

この様な詳細な施工図は、今ではパソコンを使ってCADと言う製図用のソフトで書くことが多いのですが、この図面は手書きです。しかもよく見たら、定規を使わずにフリーハンドできれいに書いてあります。これだけきれいにフリーハンドで書くのは並大抵のことではないはずです。
家具屋さんは、細かい仕事ですから手先が器用でないとできない仕事ですが、絵をかくのも上手なのに感心しました。

そういえば、この現場の大工さんのNさんは、趣味が絵を描くことで、油絵で展覧会にも出展しているとのこと、職人さんには、もともとそういう才能のある人が多いのですね。
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今日から仕事始め
今年は大体どこも同じだと思いますが、想設計工房も今日から仕事始めです。

今年は休みが長かったせいか、中々仕事モードにならず、休みの間に届いていた年賀状を整理したり、出しそびれていた人に返事を書いたりして、午後から近くの穴八幡宮に初詣に行って来ました。

穴八幡宮

穴八幡は小さな神社ですが、由緒のある古い神社です。同じように仕事始めにお参りに来る人が多いせいか、結構混んでいました。

早稲田大学通りの商店街

お参りの後、神社の向かいにある三朝庵というお蕎麦屋さんで、縁起物のお蕎麦をいただきました。ここも明治時代からやっている古いお蕎麦屋さんで、やはりお参り帰りの人たちで満員の盛況でした。お店の中もなんとなくお正月の華やいだ雰囲気がありいい感じです。
僕が通っていた高校がこのすぐ裏にあり、当時は木造だった建物も今は立派なコンクリートの建物になっています。

三軒の木造住宅

そのすぐ先を横に曲がったところに、不意に時代が遡ったような木造の住宅が3軒並んでいるところがあります。たまに通りかかると、無事に立っているかどうかつい覗いてしまうのですが、今日も無事に立っていました。
よく見ると板壁が張り替えられているところがあったり、丁寧にメンテナンスしながら住んでいる事が解ります。こういう家は、いつまでも残っていてほしいですね。
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