田園調布の集合住宅―屋上配筋検査
金曜日に田園調布の集合住宅の最終配筋検査に行ってきました。

この建物は地下2階地上2階建なのですが、2階の屋根スラブの配筋が終わったところで、
最後の配筋検査になります。
構造設計者のSさんと一緒に、いつものように鉄筋の種類、組み方に問題がないかどうか
丹念に見て回りましたが、特に問題もなく、無事に検査が終わりました。

配筋検査風景1

配筋検査風景2

これで今週の火曜日にコンクリートを打設して、躯体工事が終わることになります。
天候のせいもあって、ここまでの工事は遅れ気味ですが、内装工事に入ってから何とか遅れを
取り戻すようにしてもらいたいと思っています。

2階建てとはいえ、屋根からは周りの景色が良く見えます。
この敷地は田園調布の丘の上から多摩川に向かって下ってゆく坂の途中にあるので、
南側には下の方に多摩川の流れが見えその向こうには武蔵小杉の高層建築群が見えます。
また北側は丘に沿って田園調布の高級住宅群が並んでいるのもよく見えます。
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『忘れられた巨人』
忘れられた巨人

読んだ本について書くことはなかなか難しくて、ブログに書くのは久しぶりです。
今回は、カズオ・イシグロの「忘れられた巨人」(土屋正雄訳-早川書房)

長編としては前作「わたしを離さないで」以来10年ぶりと言うことです。
中世、アーサー王の勝利でサクソン人とブリトン人の争いも収まったブリテンが舞台です。
いつも晴れない霧の中のせいで、人々は過去の記憶を失って今と言う時間の中だけで生活しています。
ブリテン人の小さな集落に暮らしている、アクセルとベアトリスの老夫婦は自分たちに息子がいたことをおぼろげな記憶の中から思い出し、その息子に会いに行く旅に出ます。
旅の途中、怪獣や巨人、悪い妖精などにであったりしながら、途中で知り合ったサクソン人の騎士と少年と一緒になって旅を続けます。
人々の記憶を奪っているのが実は、山に住む雌竜が吐き出す霧のせいであることが解ってきます。そして、サクソン人の騎士はその竜を倒すべく、竜を守っているアーサー王の騎士と対決することになるのですが・・・・・

前作「わたしを離さないで」を読んだ時に、小説全体にわたって霧がかかっているようなすべての事柄がいつもあいまいに表現されているという印象を持ったものですが、今回は文字通り竜の吐く霧が物語の大事なモチーフになっています。
ストーリーだけを追ってゆくとファンタジー小説のようですが作者は、これはアクセルとベアトリスの愛の物語だと言っています。
忘れられた巨人の、巨人とはなんなのでしょうか。どこにもそのことは書かれていませんが多分、戦争の事ではないかと思います。

竜の吐く霧のおかげで、人々は記憶を失うという代償と引き換えに、かっての戦争の引き起こした民族間の憎悪を忘れることで平穏に暮らしています。しかし、物語の中では騎士が竜を倒したことによって再び人々の間に憎しみが戻ってきて、新たなサクソン人とブリテン人の戦争が開始されることが暗示されています。
ここで僕は、スペインの画家ゴヤの描いた黒い絵のシリーズの中の「巨人」(エル・ヒガンテ)と言う絵を思い出しました。ピクニックに集う人々の前に巨大な人間が現れて、人々が逃げ惑っているという有名な絵です。ここでゴヤは、ナポレオンによるスペイン侵攻とその惨劇を描いていると言われています。

人間は過去の悲惨な記憶を忘れることなく、平和を求めて先に進むことが出来ないのか、と言う大事なメッセージがこの小説に込められているように思えます。
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上田城

先週、松本の古民家の現場に行った帰りに、上田市に寄ってみました。

松本から篠ノ井線で行き篠ノ井から、しなの電鉄に乗って30分ほど。上田は北陸新幹線も通っているので、新幹線の乗継を利用して1時間ほどの短い時間でしたが、目指すは上田城。
上田城は、真田昌幸、幸村父子が徳川秀忠率いる徳川軍と戦ったことで有名です。
関ヶ原の合戦で、徳川家康率いる本体は東海道を、秀忠率いる3万5千の軍は中山道を行き、途中でこの真田城を簡単に落とせるつもりで攻めるのですが、わずか2千5百ほどの真田軍に翻弄され、結局城を落とせなかったばかりか、関ヶ原の戦いにも間に合わなかったという大失態を演じたというのは有名な話ですね。
その後、家康が大阪城を攻めた、大阪冬の陣、夏の陣でも真田幸村は徳川軍を大いに翻弄したことで、家康にとっては目の上のコブのような存在だったのでしょう。
真田幸村の人気は、なんとなく楠正成や忠臣蔵の人気と似ているところがあります。少ない軍勢で大きな相手を翻弄して、正義のために滅びるというところが日本人の好きな話なんですね。実際にはどちらが正義でどちらが悪役かわかりませんが、家康も、足利尊氏も吉良上野介も話の上では悪役と言うことになっています。

上田には、旧い街並みが残っているところがあるようなのですが、この日は時間が無くて上田城しか見ることが出来ませんでした。松本の現場にはまだ何回か行く予定なので、次回は古い街並みを散策してみたいと思います。

櫓門

櫓

櫓門の内側
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松本の古民家改修工事-仕上げ前の検査
昨日の日曜日は松本で工事中の古民家の現場に行って来ました。

ひと月ほど前から工事に入っているのですが、構造的な補強部分の工事が終わったということで、仕上げ工事に入る前に検査に行って来ました。
構造補強と言っても、今回の工事は部分的なものなので、全体に耐震補強をするということは出来ないのですが、改修部分だけでもそれなりの補強はしておこうということで、図面と前回の現場での打ち合わせで大工さんに指示しておいたものです。

内部の様子

新しく組んだ柱と梁

傷んでいたり、過去の改築工事で撤去されていた柱を一部新たに取り付けたりしています。
新しくした柱は、桧材で120×120と150×150の太い材料を場所によって使い分けています。

柱と筋違の補強金物
柱や筋違には写真のような金物で補強をしています。

小屋筋違
天井裏に隠れる部分でも小屋筋違を入れて補強をしました。

天井裏は、急な勾配の屋根のために広大な空間が隠れているのですが、この日の打ち合わせで、その一部に床を貼ることにしました。この床は、小屋裏の水平方向の補強にもなると思っています。

午前中に、現場の打ち合わせは終わり、お施主さん夫婦と松本の市内で恒例のお蕎麦を食べて、しばらく町を散策しました。

中町蔵シック館
古い町並みの保存されているところに、中町蔵シック館と言う施設がありました。これは古い民家を改修して、街の人たちが展示会などに仕えるようにした市の施設のようです。

見事な小屋の骨組み
内部はこのように、小屋裏が表しになっていて、梁や束などの骨組みが黒々と見えています。このような日本の民家の垂直と水平のラインで構成された骨組みはとても美しいものですね。

源智の井戸
松本の市内はいたるところにきれいな水が湧いているところがあって、このように市民の人たちがペットボトルに水を汲みに来ています。僕も飲んでみましたが、とてもおいしい水でした。
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