アルベルゴ・ディフーゾ
いよいよ明日からイタリアへ出かけます。

今回は、出発までに時間があったのでいろいろと調べて、交通手段、泊まるホテルなどを詳しく計画を立てました。特にナポリに知り合いの女性がいて、彼女にいろいろと助けてもらったことで、こちらではなかなか分からない情報が手に入ったことが大きな収穫でした。
その中で特に楽しみにしているのは、ローマとナポリそしてシチリアでアルベルゴ・ディフーゾに泊まることです。

アルベルゴ・ディフーゾとは何か?実は僕も今回教えてもらうまでは全く知りませんでした。これはイタリアの新しい宿泊のスタイルということですが、地方の過疎の町を観光で活性化するために考えられたことのようです。
アルベルゴとはイタリア語でホテルのこと、ディフーゾとは分散という意味で、町の中にホテルの機能を分散させるという意味があります。
空き家になった住宅や古い建物を利用して、宿泊室、食堂などをいくつに分散させて、町全体をホテルとして利用してもらうということです。利用する側からすると、その街の住人になったような気分で、民家に泊まって、外で食事をしたり、買い物をしたり、場合によってはキッチンもついているので自分で料理もできるわけです。
今回、ローマとナポリでも街中ではなく、少し郊外の山の中にある小さな村で地元の住宅と、ホスピタリティーを体験できるということで、今から楽しみにしています。

2週間ほどの旅になるので、その間このブログはお休みしますが、帰ってきたらこのアルベルゴ・ディフーゾについて詳しく報告したいと思っています。
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目黒区役所見学ツアー
目黒区役所外観

先日、目黒区役所の見学ツアーに参加してきました。

区役所の見学?と思う方もいるかもしれませんが、この建物は建築家の村野藤吾の設計で1966年に完成したもので名建築として知られているものです。もとは千代田生命が本社ビルとして作ったものですが、千代田生命の経営が思わしくなくなったときに売りに出され、一時は解体されるという話もあったのですが、目黒区が買い取って改修工事を行い、2003年から区役所として利用されています。
そして、この建物の価値を広く知ってもらおうという目黒美術館が毎年この時期に見学ツアーを開催しています。ツアーの案内係は、建築に詳しい人たちがボランティアで行っていて、僕の友人もこの案内係をやっています。

屋上で、案内の女性建築家の説明を聞く

村野藤吾という建築家は、東京の日生劇場、広島の世界平和記念聖堂、そごうや、高島屋などのデパート、プリンスホテルなど幅広い建築で活躍した人です。モダンな建築でありながら、独特な形態と緻密なディテールで、他の建築家とはずいぶんと異なった特別な位置に立つ人ではないかと思います。
目黒区役所も、村野流の豪華で華やかでありながら抑制のきいたデザインが随所に見られます。特に有名なのがメインのホールを抜けたところにある階段で、複雑な曲線を描き優雅な雰囲気を持つ、まるでそれ自体がオブジェのような階段です。たぶん今これを作ることは技術的にも予算的にも難しいのではないかと思います。

一番の見どころの階段

この見学ツアーに参加して強く感じたことは、この建物が解体されず区役所として使い続けられて本当に良かったということでした。これを解体して建て直したら今よりも費用が掛かり、建物はもっと貧弱なものしか建たなかったでしょう。目黒区の判断にも敬意を感じます。
今は公共建築の予算が厳しく制限される時代ですが、場合によっては十分な予算をかけて建設しても建物を長い時間かけて使い続ければ結果的に安い買い物になるわけです。または新築ではなく、古くても価値のある建物をコンバージョンして使い続けるという発想も大事なのだということも改めて考えさせられました。

3階にあたるメインロビー
メインロビー天井のトップライトとモザイクタイルの装飾
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旅の支度
旅の準備に読んだ本など


設計にこの一年間かかりっきりだった、川崎市の建物の建設会社との請負契約を昨日無事済ませました。

医院と住宅に貸事務所などの入る、大きな建物なので設計には時間がかかりました。今年の初めには設計は終わって、建設会社を選定も順調に進んだのですが、工事金額もかなりの額になるので契約まで慎重に交渉を進めていました。
解体工事の関係で、着工できるのは6月です。ということは1か月ちょっと余裕の時間が出来るということなのでその間に旅行に行くことにしました。丁度ゴールデンウイークもあるので、これに絡めて少し長い旅をしてみたい。ということで、未だ行ったことのないナポリとシチリアへ行くことにしました。

旅の仕方は人によって2つの流儀があるように思います。一つは現地での体験を新鮮なものにするために一切の事前の知識を入れないようにするタイプ。このタイプの人はカメラも持って行かないか、持って行ってもあまり写真は撮らない。写真に残すのではなく、見たものを自分の頭の中にしっかりと刻み込むというわけです。
これはとても正しい考え方だと思うのですが、僕は全くその反対。事前にいろいろな本を読み漁って、十分な知識を頭に叩き込んでおく。現地ではかなり丹念に写真を撮りまくる。
一つには、ファインダーを覗いてシャッターチャンスを狙うという行為は、その対象をしっかりと見ることにもなるので、それだけものがよく見えて記憶にも残るということもあります。
というわけで、ここの所写真にあるような本を次から次へと読んでいます。

まずは、「地球の歩き方―南イタリア編」。旅行の計画を立てるのには便利な本です。

そして、ゲーテの「イタリア紀行」。200年以上前に書かれたものですが、ゲーテは実に詳しく日記を付けていて、その記述も詳細なので、当時のナポリ、シチリアの様子や風俗がよくわかります。

それから和辻哲郎の「イタリア古寺巡礼」。これも90年ほど前に書かれたものですが興味深い記述がたくさんあります。

高山博著の「中世シチリア王国」。これは中世にシチリアに一大王国を築いたノルマン王たちの話で、シチリアの歴史を知るうえで格好の一冊でした。旅をするときにその場所の歴史を知るということも大事なことですね。

そして陣内秀信さんの「南イタリアへ!」と「シチリア」。イタリアの都市の成り立ち方を語らせたらこの人の右に出る人はいないということで、一番頼りにしている本です。

「わんぱくナポリタン」という本は、ナポリ近郊の小さな町の子供たちの作文集ですが、言いたいことを何でも自由に書く、子供たちの話に思わず声をあげて笑ってしまう楽しい本です。南イタリアとはこんなところだろうなということが良くわかる本でした。

今月の末から2週間ほどの旅ですが、どんな旅になるのか今からわくわくしています。
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