川崎の複合ビル―地縄張り
川崎の複合ビル―地縄張り

川崎のビルの現場では解体工事がようやく終わり、昨日は地縄張りと墨出しの現場確認に行ってきました。

解体の終わった現場

地縄の糸

地縄張りとは敷地の中に建物が建つ位置に縄を張って、配置を決めるものです。
今回は事前に測量を行い、それをもとに図面上で配置を決めているので問題はないはずなのですが、敷地の形状が少し複雑なので、実際に縄を張って道路や隣地との離れ具合が図面通りになっているかどうか確認するまでは安心できません。
結果はほとんど数ミリ違うぐらいで図面通りでホッとしました。最近の測量技術は正確ですね。
これが古い測量図をそのまま信用すると、結構誤差が出たりするものですが、測量の世界も昔と比べて格段と技術が進んでいるようです。

午前中に地縄の確認をした後、午後から今回採用するパッシブソーラーの「そよルーフ」の講習を受けに行きました。「そよルーフ」は屋根面で集熱した熱い空気を床下に吹き込んで、床下のコンクリートに蓄熱して暖房を行うシステムに、太陽光発電パネルも組み込んだものです。
僕は何回かこの講習に参加しているので内容は解っているのですが、今回の建設会社が初めての経験ということで、現場の監督さん、板金屋さん、電気屋さん、そしてちょうど研修に来ている学生のMさんも一緒に行きました。

「そよルーフ」の講習風景

実物模型

「そよルーフ」は屋根工事と一体になるので、屋根の納まりが難しいところがあるのですが、この日は設計者と現場で問題点を共有することができてよかったと思います。
この後も板金屋さん、電気屋さん、大工さんなどは実物を使っての工事実習が予定されています。
Posted by kozyken
category:建築現場
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名画座-早稲田松竹
久しぶりに早稲田松竹

早稲田松竹

JRの高田馬場駅から僕の仕事場へ行く途中に、早稲田松竹という古くからある名画座があります。土曜日に久しぶりに仕事帰りに見てきました。
名画座というのは、封切りから時間のたった映画を2本立てで安い価格で見せてくれる映画館ですが、その二本をどのように組み合わせるか、運営サイドの考え方やセンスがわかって面白いものです。
よくあるのは、フェリーニ特集、ベェルトリッチ特集などと監督によって組合わせたり、主演の俳優によって組み合わせたりするものですが、今週は画家を題材にした映画の2本立てでした。

放浪の画家ピロスマニ

1本は69年のグルジアの映画「放浪の画家ピロスマニ」。
僕は不覚にもこのピロスマニという画家を知りませんでしたが、グルジアで店舗の看板画きをしながら、動物や街の人々の絵を描いていた画家です。その素朴な動物や人物を描いた絵はちょっとアンリ・ルソーを思わせるところがあります。
グルジアの人々や風土が見事に映像化された映画でした。74年に日本で上演されたときはロシア語だったそうですが、今回はデジタルリマスター版で、言葉もオリジナルのグルジア語になっているそうです。どちらにしても言葉はわからないわけですが、言葉の響きと描かれるグルジアの風土を見るとこれは絶対グルジア語のほうが良いですね。

FOUJITA

もう一本は、日本映画で、小栗康平監督の「FOUJITA」。画家の藤田嗣治をオダギリジョーが演じています。
前半がパリ時代のフジタを描いて、後半が戦時下の日本が舞台になっています。

この映画は圧倒的に後半の日本の風景の描き方が美しく、素晴らしい映画だと思うのですが、僕は前半のパリ時代の描き方に違和感を覚えました。なんとなくしっくりしないというか、ちぐはぐな感じがぬぐえません。
同じ監督なのに前半と後半でこんなに違うのはどうゆうわけなのか。日本人だから日本のほうがうまく描けるのは当たり前かもしれませんが、もしかしたらパリでの撮影スタッフ等の技術的な問題があるのかもしれないと思いました。
それにしても、後半には素晴らしいシーンがたくさん出てくるので、これを見るだけでも価値があるといえます。

最近はあまり映画館に行かなくなり、ついついレンタルDVDで映画を見る習慣がついていますが、やっぱり映画館で見るのはいいですね。
名画座というと昔はホールがあまりきれいでないというイメージがあったのですが、今の早稲田松竹は椅子もゆったりして、中もきれいです。僕の場合はシニア料金で、2本立て、900円で見られるので、これからも時々は見に来ようと思います。
Posted by kozyken
category:映画
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断面が面白い
学生時代、僕は所属していたゼミで集落の調査をやっていました。

魅力的な集落を探して、夏休み、春休みにその村に寝泊まりしてその集落全体の図面を作り、なぜその町が魅力的なのかを研究するというものでした。

その集落によって当然その魅力のもととなるものは違っています。道が迷路のように複雑であったり、ところどころに小さな広場があったり、家々の屋根の形に共通性があったり、壁の材質、瓦の色に統一性があったりといろいろな理由があります。

その中で平面的な広がりだけでなく、断面としてみたときに面白い街並みというものもあります。

この4月から5月にかけてイタリアを旅行した時も、この町の断面の面白さにひかれて、時間があったらちゃんとした調査をしたいと思ったところがいくつもありました。

大体、坂道のある街はどこに行っても面白いところが多いのですが、今回はそれが3つのタイプに分類できることがわかって面白かったのです。

① 街が亀の背中のようにポッコリと持ちあがっているタイプ
  ローマ近郊のサガローロがこんな感じでした。

サガローロの断面図
サガローロの街

② 谷を中心にして、両側が山になって登ってゆくタイプ
  ナポリの南、アマルフィーがそんな感じでした。

アマルフィーの断面図
アマルフィーを海から見る

③ 急な斜面の途中の比較的斜面の緩いところにできた町
  シチリアのタオルミーナがこれに当たります。

タオルミーナの断面図
タオルミーナのまちを丘の上から遠望


断面が面白いことが空間の魅力の一つになっていることは、一軒の建物の場合にも言えます。僕たちは、住まいを考えるときに間取りがどうかと平面で考える習慣がありますが、空間は3次元なので、当然断面も大事になってきます。
そして、優れた建築は必ずと言っていいほど断面に魅力があるものなのです。
断面図が美しいとか、断面のピロポーションが良い、などということをよく言います。
Posted by kozyken
category:建築
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