無償医療ネットワーク

先週の土曜日は、友人が主催しているNPO法人「東京発アジアの子どもたちに微笑みの輪を広げる無償医療ネットワーク」の総会にゲストとして参加してきました。

ここでは、東京歯科大の口腔外科の医師たちが中心となって、アジアの開発途上国の子供たちの口蓋の障害を無償で治療する活動を行っています。友人は、歯科大の先生をやっていた時からベトナムの子供たちの支援を続けてきて、退任後にこのNPOを立ちあげて、支援活動を続けているのです。

いわゆる、みつくちなどの口蓋裂・口唇裂は先手的な異常で、約550人に一人の割合で生まれてくると言われているそうです。食事の時の咀嚼、言葉の発声などの問題だけでなく、見た目の顔の異常が精神的に大きな負担になります。

日本では、医療が発達していることと、経済的に豊かなことで、大変ではありますが必ずきれいに治るケースがほとんどだそうです。しかし、発展途上国では医師の技術的な問題に加えて、貧困家庭では手術を受けることが経済的に困難で、そのまま捨てて置かれるケースが多いようです。

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友人のNPOでは毎年ベトナムに2週間ほどチームで滞在して、他の海外のチームと共同して、去年だけでも30名近い子供たちの治療を行ったそうです。
総会では、動画でその活動の様子を見せてもらいましたが、無事手術が終わって、嬉しそうな子供とお母さんたちを見ると、改めて素晴らしい活動をしていると思いました。

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この会の後半は、僕の知人でナポリから一時帰国している中橋恵さんの「イタリアの障害を抱える児童の学校教育事情」という講演でした。

イタリアでは1970年ごろから、インクルーシブ教育(統合教育)が行われていて、障害のある子供もそうでない子供も同じ教室で授業を受けるようにしているそうです。障害のある子供には専門の先生が付くそうですが、それだけではなく、ほかの児童たちも積極的に障害のある子供の手助けを行い、障害があるからと言って差別されることもなく、校外の生活においても、周りの人が障害児を特別視することなく、普通に接しているということです。
日本のような陰湿ないじめはなく、ましてやいじめが原因で子供が自殺するというようなことはイタリアでは考えられないという話でした。

インクルーシブ教育のディメリットとしては、どうしても教育のスピードが遅くなり、イタリアの子供の学力はヨーロッパの中では最下位になるそうです。しかし、北欧のようなインクルーシブ教育がイタリアよりも早くから進んでいる国では、学力が低いという話は聞きませんから、原因はそれだけではないのかもしれません。

この日は、二つの話を聴いて、とても考えさせられることの多い有意義な一日でした。
Posted by kozyken
category:日記
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