10,
2008
昨日の日曜日は、中野の友人の家を撮影に行ってきました。
彼の家は、築80年経っている古い家なのですが、最近事情があって取り壊されることになりました。
僕は高校時代から大学の頃にはしょっちゅう遊びに言っていたので、すごく思い出があります。
そして懐かしいだけでなく、建築的にみても、とてもよく出来た家だと思います。
基本的に和風の家なのですが、細かい納まりが繊細で、上品な感じがします。友人のおじいさんに当たる人が、関東大震災の翌年に建てたと言うことですが、その人が建築好きで物を見る目があったのだと思います。さらに驚くのは、お倉があるのですが、この倉は、神田にあったものを移築したそうですが、元は安政年間に建てられた記録があるので、ゆうに150年経っていることになります。
本来ならば、何とか保存したいところですが、事情が許さないので、せめて写真に残しておこうと思ったわけです。
8畳の客間は、天井が高いのですが長押は廻していません。この家を建てたおじいさんが、町人の家なのだから長押は付けないと言ったそうですが、そういうことがよく解った人だったんですね。全体に材料の見付が細めで、上品な感じの部屋だと思います。
庭に面した紙障子は腰板付きで、雪見になっていますが、横にスライドするのが珍しい。写真では解りにくいのですが、桟の一本一本にテーパーが付いていて、実際以上に細く繊細に見えます。
仏間の入口の襖ですが、上の部分の微妙な曲線がきれいです。
ここが、お倉の入口。使われている木材が150年も経っているのですが、節ひとつない太くて立派なものでした。
玄関の脇に洋間の応接室があるのですが、天井にはごらんのように、漆喰で優雅な模様が彫刻されています。これは左官屋さんの仕事ですが、昔の左官屋さんは、すごいものだと思いました。装飾や照明も抑制の効いた優雅な感じが好ましい。
玄関の扉にある、「のの字」はのぞき窓。普段は横の板がかぶっているのだけれど、来客を確認するときに板をスライドさせる。こんなところにも遊び心があります。
彼の家は、築80年経っている古い家なのですが、最近事情があって取り壊されることになりました。
僕は高校時代から大学の頃にはしょっちゅう遊びに言っていたので、すごく思い出があります。
そして懐かしいだけでなく、建築的にみても、とてもよく出来た家だと思います。
基本的に和風の家なのですが、細かい納まりが繊細で、上品な感じがします。友人のおじいさんに当たる人が、関東大震災の翌年に建てたと言うことですが、その人が建築好きで物を見る目があったのだと思います。さらに驚くのは、お倉があるのですが、この倉は、神田にあったものを移築したそうですが、元は安政年間に建てられた記録があるので、ゆうに150年経っていることになります。
本来ならば、何とか保存したいところですが、事情が許さないので、せめて写真に残しておこうと思ったわけです。
8畳の客間は、天井が高いのですが長押は廻していません。この家を建てたおじいさんが、町人の家なのだから長押は付けないと言ったそうですが、そういうことがよく解った人だったんですね。全体に材料の見付が細めで、上品な感じの部屋だと思います。
庭に面した紙障子は腰板付きで、雪見になっていますが、横にスライドするのが珍しい。写真では解りにくいのですが、桟の一本一本にテーパーが付いていて、実際以上に細く繊細に見えます。
仏間の入口の襖ですが、上の部分の微妙な曲線がきれいです。
ここが、お倉の入口。使われている木材が150年も経っているのですが、節ひとつない太くて立派なものでした。
玄関の脇に洋間の応接室があるのですが、天井にはごらんのように、漆喰で優雅な模様が彫刻されています。これは左官屋さんの仕事ですが、昔の左官屋さんは、すごいものだと思いました。装飾や照明も抑制の効いた優雅な感じが好ましい。
玄関の扉にある、「のの字」はのぞき窓。普段は横の板がかぶっているのだけれど、来客を確認するときに板をスライドさせる。こんなところにも遊び心があります。