「日本の建築」  吉田鉄郎
日本の建築


建築家、吉田鉄郎の「日本の建築」を読みました。

この本の特異なところは、原文がドイツ人の為に日本の建築を紹介すると言うことで、ドイツ語で書かれていることです。
戦時中に原稿は出来ていたようですが、戦後になって出版され、一部では名著との評判があったようですが、なに分ドイツ語で、日本では読める人が限られていた。それを1972年に薬師寺厚が翻訳して、広く読まれるようになり、最近鹿島出版から再出版されたものです。
内容はドイツ人の為の日本建築入門と言うことですが、かなり内容が濃く、若い人の入門書としても、僕のような年齢の人間にとっても、日本の建築を再認識するのにうってつけの本だと思います。

日本人が書いた本なのに、文章が翻訳調なのが面白いところですが、ところどころ、日本と西洋の歴史を比較するようなところも出てきて、興味深いところがあります。
たとえば、日本の桃山時代をルネッサンスと比較したり、西洋の中世は暗黒時代であったが、日本の中世は足利文化が花開いて、金閣寺や銀閣寺が出来たなどという記述もあります。
元々は大きな判だったのだと思いますが、SD選書に入った為に、写真や図版が小さくて見にくいのが少し残念です。
原文が書かれた時代から、歴史的判断、評価の変化しているものもあり、それについては再出版にあたり、伊藤ていじの詳しい解説が付いているのも解かりやすいところです。
Posted by kozyken
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