「第四の手」
第四の手


ジョン・アーヴィングの「第四の手」を読みました。

アーヴィングの最近の小説は、主人公のアイデンティティーの喪失と、その復活がテーマになっていることが多いと思えるのだけれど、今回もそのように思えます。

テーマとしては、シリアスなのだけれど、アーヴィング一流のとっぴなエピソードと、ユーモアによって、読者には、それほど深刻な感じを与えない。
今回は、そのユーモアの度合いがいつもより勝っていて、ラブコメディーといった装いになっています。何しろ主人公は、テレビのキャスターでアンカーを務めている、もてもて男なのですから。

それでも、後半に入ってくると、話は少しずつ深くなってゆき、最後はハッピーエンドなのだけれど、アーヴィング独特の、哀愁に満ちた余韻を残すところはさすがといえます。

長編といっても、いつもほど長くはなく、読みやすいので、ジョン・アーヴィングを初めて読む人には、お勧めかもしれません。但しこれで、アーヴィングのファンになるか、拒絶反応を示すかはなんとも言えないところですが。
Posted by kozyken
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