国立新美術館
外観1

土曜日に、国立新美術館で開催されている、マン・レイ展を見に行った話を昨日は書きましたが、今日はその国立新美術館の建築について、一言。

外観2

国立新美術館は、建築家の黒川記章の設計で、3年前に出来上がりました。
僕は、出来上がってすぐに、外からだけ見に行ったのですが、その時は、よく解らない建物と言う印象でした。なぜガラスの壁が複雑に曲がっているのか、そのガラスがルーバー状に廻っていて、透明性を殺いでいるのか。
元々、黒川記章と言う建築家がよく解らない。初期の中銀マンションだけは、メタボリズムの理論をそのまま体現していて、迫力があってよい建築だと思うのですが、それ以降で印象に残っている作品があまりないような気がします。

ところが、今回、この美術館の中に入って、しばらく入るうちに、なかなかいいじゃないか、と言うよりも、帰るころには最近見た建築の中でも、ベストに入るような気がしてきました。
ホール見下ろし
この美術館のホールはかなり広い。その巨大な空間に、多くの人々が美術を観賞した後の余韻を楽しんで、思い思いに、のんびり歩いたり、座って話しこんでいる様子がとても良い。
あの、くねくね不思議に曲がったガラスの壁が、中にいる人間に対して、とても優しい。最近のガラス建築のように、尖った、鋭さ、純粋さが無い所がかえって良い。
このガラスは、中と外をつないで、景色を眺めるというよりも、純粋に光を満たすだけの装置に見えます。
もうひとつ気が付いたのは、これだけ巨大な空間で、大勢の人がいるのに、音が静かなことです。たぶん、ガラスの襞が、音を吸収して、反響を制御しているように思えます。だから、1人で、カタログを見ながらのんびり座っていても、ゆったり落ち着いた気分になれます。
カフェと吹き抜け


黒川記章と言う人は、ずい分理論家として知られていますが、実は人間にとってやさしい建築のあり方がよく解っていた人だったのではないか、と思いました。
Posted by kozyken
category:建築
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