日本民族建築学会シンポジューム
土曜日は、日本民俗建築学会の創立60周年記念シンポジューム「民俗建築から学ぶ環境-伝統の知恵を現代に生かす」と言う会があったので、出かけてきました。
イランの民家

世界の民俗建築を調査して、その建築と環境との関係を考えるという、なかなか面白いシンポジュームでした。
最初に建築家で、芸大の名誉教授でもある、益子義弘さんの基調講演がありました。高い塀に囲まれて、全く表には窓のないイランの民家、ペルー・チチカカ湖の水上に浮かぶ人口島の民家、スペインの地中に埋まった洞窟住居など、人間は色々な場所に適応して、色々な住み方をするものだと感心します。
ペルー、チチカカ湖の水上集落
スペインの洞窟住居

どの例でも、観測機器を持ちこんで、建物の内外の温熱環境を測定しています。でも、話を聞いていると、必ずしも気候に合わせた快適な温熱環境を目指しているとはいえないようです。チチカカ湖の民家に実際に寝泊りした体験では、夜間氷点下になる環境で、藁の家はすき間だらけでとても寒かったそうです。それよりも、島全体が「トトラ」と言う藁のようなもので出来ているので、地面が全部たたみのようで、裸足で歩いていて気持ちが良いとか、島の会議がトトラの地面に寝そべって行われているのが印象的でした。そういえば、このトトラは食べることも出来て、子供のおやつにもなっているそうです。

ストローベイル住宅

ついで、4人のパネラーの方たちの話がありましたが、日大の糸長浩司さんの、ストーローベイル住宅の話が面白かった。ストローベイルはアメリカでは100年以上の歴史があるそうですが、藁の塊を積んでつくる家です。その表面に土を塗って仕上げるので、日本の土塗り壁に似ていますが、日本の場合は土のつなぎとして藁を使うのに対して、ストローベイルは、あくまでも壁の主体は藁で、その厚さは30cm程になります。そのため非常に断熱性が高く、全て自然素材で、いずれ壊れれば土に帰ってゆきます。藁は多年草なので、繰り返し生産が出来て、環境を破壊することがないという意味でも、エコロジーな方法だといえます。

世界には、本当に色々な建築があるものだと、再認識したシンポジュームでした。
Posted by kozyken
category:建築
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