西洋美術館国立西洋美術館

上野公園にある国立西洋美術館は建築関係者ならば誰でも知っている現代建築の巨匠、ル・コルビュジェの設計です。
1959年に完成したこの建築に、20年後の1979年に新館が増築されました。設計はコルビュジェの弟子だった、前川国男です。

僕はこの建物も好きだし、常設で展示されている彫刻や絵も好きなので、よく行きます。
今回は、ピラネージの版画を見るために行ったのですが、常設展示は何度も見ているので、少し時間をかけて建物本体を見て歩きました。ここは写真もフラッシュを焚かなければOKなので、カメラのアングルを探しながら丹念に見てみました。

吹き抜けのあるロダンの展示室

本館の方を見て感じるのは、コルビュジェのあふれるような造形力です。松方コレクションのロダンの彫刻の展示室の吹き抜けと、円柱、三角形のトップライト、スロープ、2階から張り出すバルコンなどは、コルビュジェの他の作品にもよく出てくるモチーフです。

休館2階の展示室

2階のガラスに覆われた中3階とその下の天井の低いスペース、壁から離れた円柱の扱いなど見所がいっぱいです。

それに対して、前川国男の新館の方は、どの部屋も四角い部屋で、目を引くのは吹き抜け空間の上のレンズ上にたくさん開いた丸にトップライトぐらい。

新館吹き抜けのある展示室

すごくきっちとしていて、ちょっと固苦しい感じがしないでもないのですが、その端正なところが気持ちよく感じられる気がします。多分、部屋のプロポーションが良いのではないかと思いました。前川建築は、派手なところが無く、一見地味ですが、このプロポーションのスタディーは相当念入りにやっているのではないかと思います。

本館と新館の間の中庭

もう一つこの増築部分の見どころは中庭です。L型の新館によって囲まれた大きな中庭があって、このプロポーションがまたとても良いのです。
画を鑑賞して疲れた目に、中庭の新緑がとても優しく、心からゆったりとくつろげる空間になっています。

先生の作品に敬意を表して、なるべく目立たないようにひっそりと新館を作り、大きな中庭を通して新旧の建物をつなぐという、実に好感のもてる手法と言えると思います。
Posted by kozyken
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