ル・コルビュジェの家
ル・コルビュジェの家

アルゼンチン映画「ル・コルビュジェの家」を見ました。

この映画は、ブエノスアイレスにある、ル・コルビュジェ設計のクルチェット博士邸を舞台とした映画です。

この家には、売れっ子のデザイナー、レオナルドが妻と一人娘とともに住んでいます。(もちろん映画の中の話で、現在は資料館になっているらしい)
彼は、歴史的に有名な家に住み、デザインした椅子がミラノで賞を取るなど、それなりに成功したインテリと言うところです。
ある朝ハンマーで壁をたたく音に目を覚ますと、中庭に面した裏の家の壁に穴が開けられています。驚いて裏の家に抗議すると、住人のビクトルは部屋に窓が無くて暗いので窓を開けているのだと言います。
ビクトルは、いかにも強面で、粗野な男と言った印象です。

話は、この窓をめぐって一進一退の会話が延々と続きます。そして、いきなり思いがけない事件によって打ち切られるのですが、この辺の話の運びが見事です。

話は、はじめは知的で上品な家庭が、突然侵入してきた粗野な男によって迷惑をこうむっているように見えます。しかし、やがて映画を見るものにとって、本当にそうなんだろうか、と言う疑問が生じてきます。

よくよく考えると、ビクトルの言っていることはすべて筋が通っているのではないか?彼は最初に、君の家には十分余っている太陽を少しだけ僕に分けてくれ、と言います。至極正当な理由ですが、知的なレオナルドの家庭と、粗野なビクトルと言う色眼鏡で見てしまうと、我々にはそれが解らなくなってしまうのです。
ビクトルが作ったと言う、いらなくなった銃と弾丸で作ったオブジェは、真っ赤に塗られて、素人が作ったガラクタとレオナルドは判断します。映画の文脈の中で観客もそう判断するわけですが、本当にそうなんだろうか。実はレオナルドの上品な椅子よりも、このオブジェのほうが価値があるかもしれない。

映画のもう一人の主役は当然コルビュジェ設計のこの住宅です。
僕は昔からこの住宅が大好きだったので、始めから終わりまで、隅から隅までこの家を堪能できたのも大満足でした。
Posted by kozyken
category:映画
comment(2)    trackback(0)

comment
行きたいな。
おはようございます。内容よりコルビュジェの建物ばかりに目が行きそうですね。
大阪での上映もありそうなので、とても行きたいのですが行けるかな?
子供を預けて映画を観に行くのは、時間的にちょっと大変そうだな・・・i-229
2012/09/19 10:34 | URL | edit posted by yamaguchi
ぜひお勧め
yamaguchiさん、ぜひお勧めですよ。
コルビュジェの建築ももちろんですが、映画としてもなかなか良く出来ています。
ご主人に子供を預けて行ってみては?
2012/09/19 18:49 | URL | edit posted by 小島建一
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