大江宏賞審査会
土曜日は母校の法政大学建築学科へ、大江宏賞の公開審査会に行って来ました。

大江宏賞と言うのは、大学院の卒業設計の中から優秀作を選んで表彰するというもので、最優秀賞1点には優勝の盾と賞金30万円が送られます。これは我々建築学科のOBが運営していて、賞金もOBの寄付で賄っています。

今回は大学院の卒業設計が今まで最高の51点集まって、事前にその中から選ばれた6人で賞を競うことになりました。
審査風景

毎年、学生の作品の傾向が変わってくるところが面白いところで、去年までは空間を作るシステムを考えて、その操作により複雑に空間を変容して行き形を作るという作品の傾向がありました。
正直言って、僕にはその空間の操作が実際に建築を利用する人にとってどんな意味があるの?と言う疑問があったのですが、今年はガラッと変わって、地道にテーマに沿ってリサーチを行い、建築の持つ社会的な意義を掘り下げるという作品が目立ちました。
とても良い傾向だと思うのですが、反面出来上がった建築の造形的な完成度が低いというう批判もあり、中々難しいところがあります。

劇場案

世界的に有名な建築家の伊藤豊雄がブリッカー賞を受賞して、東日本大震災以降、建築家は作品としての建築を作るのではなく、その建築を必要とする人たちとの対話の中から社会が必要とするものを作ってゆかなくてはいけない、と言う趣旨のことを話していました。
時代の動きに敏感な学生たちが、その動きを感じ取っているのかもしれないと思います。

被災地再興案

この日の大江宏賞は、被災地、石巻市の牡鹿半島の漁村を再生する提案を行った女学生が受賞しました。
彼女は震災直後から、何度も石巻に足を運び、大学の復興計画案つくりにも参加していました。その時の体験から、町の人たちが本当に望んでいるものを考えて、それをいかに計画するかと言うことを真剣に考えたことが高く評価され、多くの票を集めました。

表彰式

審査会の後の打ち上げ飲み会で、彼女に詳しく話を聞くことが出来たのですが、彼女はこれから仙台に住んで、地元の設計事務所に勤めて、実際に復興計画に関わってゆくということでした。
そこまで考えた真剣さが、この日の審査員の心をとらえてと言えるのかもしれません。
Posted by kozyken
category:建築
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