時間にはばたく翼

イタリア―時間にはばたく翼」(竹内裕二 著)

建築家の竹内裕二さんが小説を書いたと聞いて、さっそく送っていただいて読んでみました。

竹内さんはちょっと変わった経歴をお持ちの方で、大学の建築学科を卒業後、設計事務所を開業した後、ローマ大学へ留学、帰国後自分の事務所を運営しながら、法政大学の大学院へ入学して、陣内秀信先生のもとで、歴史の研究によって博士号を取得しています。
現在法政大学の非常勤講師をしている関係で、僕も時々お目にかかる機会があります。

竹内さんは、福井県敦賀市の出身なのですが、僕の両親も敦賀の出身なので、合うとよく敦賀の思い出などを話していました。

小説「イタリア―時間にはばたく翼」は、その敦賀の海と、イタリア、の今は廃墟となっている小さな村が舞台となっています。
竹内さん自身を彷彿させる主人公の建築家が子供のころ小さな舟で釣りに出て遭難した話と、大人になった彼が訪ねた、イタリア、トスカナの小さな廃村、そして時間が遡って16世紀初頭のその村の人々の話が、時間と空間を超えてつながって、話が展開してゆきます。

竹内さんは、今までにイタリアの山岳都市の本や、ロマネスクの修道院建築を題材にした研究書などを出版していますが、小説は初めての試みということです。
とてもよくできたストーリーで、よくこれだけ書けるものだと感心します。

毎年のようにイタリアを旅して、古い集落を隅から隅まで知っている竹内さんらしい、小説でした。
Posted by kozyken
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