イスタンブールで見た建築(3)
3つ目の建物は、金角湾とマルマラ海に挟まれた岬の中央の丘にそびえる、スレイマニエ・モスク。

中庭の四隅に立つミナレット

実は僕はこのモスクが一番気に入りました。ブルーモスクより60年ほど前に、大建築家ミマーム・スィナンによってスレイマン1世の命で建てられた、と言われるものです。
スィナンはアヤソフィアに敬意を払って設計したと言われますが、確かに基本的な構成はアヤソフィアと同じで、大きさは若干小さくなっています。
ただし、材料の使い方、細部のデザインは、隅々まで考え抜かれた跡が見られ、建築家の才能と、力の込め方が感じられる建物です。

僕は西側の方から回っていったのですが、モスクの北側にスルタンとその家族の眠る霊廟があり、スィナン自身もそこに埋葬されているようです。霊廟にたくさんいる猫に餌をやっている人を見かけましたが、猫は神の使いとして大事にされているという話を思い出しました。

西側のギャラリー
ギャラリー二階のアーチ
モスクの側面には、スルタンアメフトと同じように2層のギャラリーがありますが、スルタンアメフトでは1階も2階も同じ柱とアーチの構成だったのが、ここでは全く違う構成を取っています。1階に対して2階の柱間が狭くアーチも小振りになっているのですが、その対比がとても美しく、この建物の一番良い部分はここではないかとさえ思えます。

回廊で囲まれた中庭
そして、3つある中庭への門の西側から入ると、この中庭がまたとてもいいのです。

正面入り口のアーチは中央に向かって高くなってゆく
スルタンアメフトではすべて同じ大きさだった回廊のアーチが、ここでは中庭の正面入り口とモスク側で、中央に向かって高さが高くなっています。そして柱の石の種類も変えているのですが、それがシンプルで美しい回廊に威厳を与える結果になっています。

横に長い前室空間
モスクの内部に入ると、まず横に長い空間がありますが、この辺もアヤソフィアによく似た構成です。その奥に礼拝の空間があります。

礼拝室

礼拝室の見上げ
スルタンアメフトよりドームの数が少なく、装飾も控えめですが、そのことにより空間の構成が明快になり、シンプルでモダンな感じがします。
しかしよく見ると、ここでも材料の使い分け、柱頭部の装飾など考え抜かれたディテールを見ることが出来、並々ならぬデザインの力が発揮されていることが解ります。

丘の下に海とその向こうのアジア側を臨む
外に出て、中庭の東側の門を出ると、塀の向こうに金角湾とマルマラ海の出会う海が見えます。その海の向こう側はアジアだと思うと、イスタンブールが特別な街だということを改めて考えさせられます。
Posted by kozyken
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