サンタ・マリア・デッラ・パーチェの回廊
今回のローマ行きで一番見たかったのが、このサンタ・マリア・デッラ・パーチェの回廊です。

16世紀の初頭に盛期ルネッサンスの巨匠、ドナート・ブラマンテによって設計されたものです。2年ほど前に知り合いの竹内裕二さんが出版された「イタリア修道院の回廊空間」と言う本を読んで、その中にあったこの建物の写真にすっかり魅了されてしまいました。
と言う訳で、ローマに着いた次の日に真っ先にここへ行きました。

回廊から見る中庭

中庭に入った瞬間、思わずため息をついてしまいました。写真で想像していた以上に素晴らしい空間です。
控えめな意匠で、落ち着いた静謐な空間ですが、これ以上足すことも引くこともできないほど、完璧な比例関係の上に成り立っているように見えます。

正方形の中庭空間

中庭の大きさは12m角ほどの正方形で回廊の幅も3mほど、回廊の天井の交差ヴォールトが美しい。

回廊

1階の柱は、角柱がアーチを支える形ですが、面白いのはその中にもう一つ意匠的な付け柱があって、イオニア式の柱頭がマグサを支えるようになっているところです。
白っぽい石の柱に対して、アーチの壁の部分は少し木色味がかって、テクスチャーも柱より細かく仕上がっています。
1階の柱詳細

2階へ目を移すと、2階の柱はアーチではなく、より古典的なマグサを支える形を取っており、柱頭はコリント式に代わります。さらに1階と同じ柱間の角柱の間に、より細い円柱を入れて、柱間を2つに分割しています。

2階の柱詳細

最初に見た印象が、シンプルで美しいと思ったのが、よく見て行くと実に繊細で巧妙な柱の扱い方をしていることが解ります。

2階回廊のカフェ

2階の回廊は、現在はカフェになっていて、かっては修道士が瞑想の合間に座ったであろう柱の間の腰掛が、お茶を飲むためのイスに変わっていました。
それにしても、ここでいつでも本を読んだり、勉強をしたり出来る人達がうらやましく思いました。
Posted by kozyken
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