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松本市民芸術館
またまた松本に行ったときの話ですが、松本城と並んで見ておきたかった建築が、伊藤豊雄さん設計の松本市民芸術館でした。

松本駅の正面の通りを15分ほど歩いたところにあります。斜め向かいに市立美術館があり、松本市の文化地域と言った感じの所です。建物は大小二つの音楽ホールと実験劇場、付属施設などが入っています。

2階のレストランの張り出した正面外観

正面入り口は、こんな感じで音楽ホールにありがちな人を圧倒させるような処は全くなく、柔らかな曲線に囲まれた2階部分が細い柱で支えられています。そのピロティーをくぐって中に入るようになっています。

脇の道沿いの壁

脇の狭い道に沿って2階分のボリュームが緩やかに曲線を描きながら伸びて行きます。壁は鉛色の金属のパネルですが、一面に大小の不定型なガラスを嵌め込んだ窓が空いています。
真ん中あたりに舞台の上のフライタワーが見えます。普通のプランでは、手前に座席があって舞台が奥になるので、フライタワーが一番奥になるのですが、建物の裏手に住宅地が広がっているので、そちらに高いものが行かないようにフラータワーを中心に持って来ているのです。その為に建物の入り口から一番遠いところにホワイエがあって、ホールに入るという普通とは逆のパターンになっています。

エントランスホールと大階段

エントランスを入ると、幅の広いゆったりした階段が曲線を描いて2階へと延びています。この壁に空いている窓が、外から見たように無数の木漏れ日の様に光を運んできます。この日はお天気がよかったので、この壁がことのほか美しく見えました。多分、夜は逆に室内の光が外壁に明るい模様を作ることだと思います。

シアターパーク

2階に上がったところは、シアターパークと呼ばれている広い空間で、この日は市内でアート活動をしている人たちが、作品を展示販売するイヴェントを行っていました。

コンサートの前に、このような空間でゆったりできたら、音楽を聴くときの楽しみも増えるような気がします。

木々の影の映る外壁

一通り見た後で、外に出てみると先ほどの外壁に植木の影が映って、丁度窓の形と重なって見えます。こんな方法で建築に自然を取り入れているところが面白いですね。

内部から外の木を見る
Posted by kozyken
category:建築
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