風の影その他
バルセロナ四部作の三作

スペインの作家、カルロス・ルイス・サフォンの小説を立て続けに3冊読みました。

「風の影」「天使のゲーム」「天国の囚人」は、バルセロナを舞台にした4部作の内の3作ですが、4作目はまで出来上がっていません。
この3作はそれぞれ独立した小説なのですが、微妙に登場人物や場所が重なっていて、前作の謎が次の作品で明かされるところがあり、一つを読むと続けて次が読みたくなるという仕掛けに、ついつい文庫本5冊の長い小説を一気に読んでしまいました。

物語は、古書店の主人センペーレが息子のダニエルを「本の墓場」と呼ばれる奇妙な場所へ連れて行くところから始まります。ダニエルはそこでフリアン・カラックスと言う無名の作家の本を手にするのですが、そこからさまざまな不思議な事件に巻き込まれて行きます。
ストーリーはサスペンスであり、ゴシック小説風の怪奇な現象次々と展開されて、読むものを飽きさせることがありません。
3つの話はそれぞれ時代が少しづつずれていているのですが、舞台は同じバルセロナで、バルセロナの街の持つ独特な雰囲気と、内戦の時代、独裁政権の時代、フランコの死後の時代の様相の変化が巧みに小説の背景に織り込まれています。
本の最初に、バルセロナの地図があるのはバルセロナと言う、街自体がもう一人の主人公であるということなのでしょう。その地図には、話の舞台が詳しく書きこまれているでバルセロナの街を知っているものにとっては、風景を思い出しながら読む楽しみもあります。

4作目がいつ出るのか解りませんが、読めるようになるのが待ち遠しい本です。
Posted by kozyken
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